番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

動脈硬化について

今日のドクター

日本循環器学会循環器専門医
榊原 圭一 先生

病気説明

動脈硬化というのは、よく耳にすると思うのですが、簡単に言うと血管の内側が血液の流れによって傷つくことから始まり、傷の修復を繰り返すうちに動脈が硬くなっていくというものです。動脈硬化が進行すると血管の壁にコレステロールなどが溜まり血液の流れが悪くなったり、血管が傷ついて破れたりして様々な病気を引き起こします。
動脈硬化には症状がほとんどありませんので、初期の段階で自分で気づくことは難しいと思います。動脈硬化が進行すると様々な臓器に影響を及ぼし、狭心症や心筋梗塞といった心臓病、脳梗塞や脳出血といった脳卒中、大動脈瘤や腎臓病などを引き起こし、病気が進行してから初めて気づかれることが多いです。動脈硬化の主な原因は高血圧や糖尿病、脂質異常症といったいわゆる生活習慣病であり、また肥満や喫煙も原因となります。バランスの良い食事や適度な運動、煙草を吸っている方は禁煙することで動脈硬化の進行を予防し、重い病気にかからないように心がけてほしいと思います。

意外と知らない?対処法
食生活の改善や禁煙が大事です
実は動脈硬化というのは、いくつから始まるというものではなく、生まれた直後からすでに始まっていくとされています。歳を重ねるごとに動脈硬化は進行していきますので、その進行を緩やかにすることが重要となります。食生活の欧米化や喫煙習慣などにより、最近では比較的若い30代~40代の方にも動脈硬化による病気を認めることが増えてきています。
脚にも症状が現れます
動脈硬化により足の血管の血流が悪くなると『しばらく歩くと足が痛くなり、休むと痛みが無くなりまた歩ける』というような間欠性跛行という症状が現れます。さらに足の血管の動脈硬化が進行すると安静にしていても足が痛くなったり、最悪の場合には足の先に血液が流れなくなり、壊疽を起こして足の切断が必要になることもあります。こういった間欠性跛行の症状があるような場合には早めに病院を受診してほしいと思います。
まとめ
進行してしまった動脈硬化は元どおりにすることはできません。様々な病気を引き起こし、気づいた時には手遅れになってしまうこともあります。禁煙や食生活の改善、適度な運動など生活習慣に気をつけて、ぜひ動脈硬化の進行を予防して欲しいと思います。
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