番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

手足口病について

今日のドクター

福井県小児科医会理事
谷口 義弘 先生

病気説明

手足口病とは名前の通りなんです、手の平や足の裏、口の中といったところに小さな水ぶくれができる病気で、初夏から秋口に多いウイルス感染症で、いわゆる夏風邪のひとつです。手足口病は主に子どもに発症する病気ですが、ときに大人の方でも発症します。ほとんどの場合は症状が軽い事が多いのですが、なかには無菌性髄膜炎や脳炎といった合併症を発症する場合もあります。手足口病は熱が出る人も出ない人もいるという感じで症状の軽い人と重い人があります。水ぼうそうとの発疹の違いは、水ぼうそうは全身に均等に水ぶくれが出来るのに対して、手足口病は手の平や足の裏、口の中に集中してできやすく、水ぶくれも大きさが2-3mmと水ぼうそうより小さく深さも浅いのが特徴です。

意外と知らない?対処法
対症療法しかできません
細菌には抗生物質が効きますが、手足口病はウイルス感染症ですから、ウイルスには抗生物質が効きません。直接の治療法というものは無く、発熱などに対する対症療法しか有りません。口の中の発疹で食べられない飲めないという事がありますので、すっぱいものやしょうゆの濃いものといった刺激物は避けて、ゼリーなどつるりと食べれる物やスポーツドリンク・経口補水液といったものを摂取すると良いと思います。
手洗いが大事です
手足口病を引き起こすウイルスに対する予防接種は作られていませんし、ウイルスはアルコール消毒でもなかなか死滅させる事が出来ないタイプのものなので、手足口病を完全に予防する事は出来ないんです。ウイルスの感染経路は主に糞口感染で、便や嘔吐物の中のウイルスが最終的に口の中に入ることによって感染します。感染予防には手洗いが大事です。保育園などで集団感染しやすく、オムツを換えた後などはよく手を洗って感染の予防をして頂ければと思います。
まとめ
お話しましたように手足口病は、ほとんどの場合は軽く済むことが多いですが、中には無菌性髄膜炎や脳炎といった合併症を引き起こすこともありますので、手足口病と診断されても調子が悪くなったら甘く見ないで病院を受診して下さい。
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