番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
多汗症について
2018.06.04(月)放送
今日のドクター
日本皮膚科学会 専門医
尾山 徳孝 先生
病気説明
多汗症とは、まさに名前の通りですが、体温調節や皮膚の保湿に必要な通常の汗の量を超えて、日常生活に困るほど多量の発汗を伴う病気なんです。手のひらや足の裏、脇の下などに異常に汗をかきます。手のひらから汗が滴り落ちる、足が汗でベチャベチャになる。というぐらい異常な汗をかくこともあるのですが、汗を多くかく事以外はいたって健康なので、他に症状はありません。ですが、汗を多くかくため、握手が出来ない、ノートや紙に書いてある文字が汗で濡れてにじんだり破れてしまう、といった感じで日常生活に支障を来す方が多く、悩んでいても病院に来ないという方も多い病気です。他の人にはなかなか相談しづらい上に、どの科を受診して良いか分からずに困っている方も多いと思います。また、このような悩みや不安自体も汗をかきやすくするという負のサイクルにつながることがあるので、皮膚科医に相談をしてほしいと思います。
意外と知らない?対処法
- 不安にならない事が大事です
- 通常、人は緊張や不安を覚えると多少なりとも汗をかきます。多汗症の方はこの緊張状態で過剰に汗をかいてしまいますので、あまり緊張し過ぎないような環境づくりを心掛ける、また、緊張しても自分でそれを落ち着けられる気持ちのコントロール、つまり不要な汗がなるべく出ない、もしくは出る時間を最低限に抑える工夫が大切になります。『汗をかくかもしれない』という気持ちが余計に不安を掻き立てて汗を出すことにつながってしまいますし、汗という目に見える症状は皮膚科の領域ですし、治療やお薬の相談にも乗れますから、お悩みの方は皮膚科で相談をしてほしいと思います。
- 生活に工夫を取り入れましょう
- 汗と上手に付き合うためには、万が一、汗で濡らしてしまっても心配無いという安心感を持てるようにする事も大事です。例えばパソコンのキーボードは防水性のあるものを使うとか、携帯電話やゲーム機も濡れても大丈夫な工夫をする、汗の匂いが気になるなら制汗剤を使う、といったことで汗に対する不安が解消され、結果的に良いサイクルがうまれる事につながります。今は色々なものが防水仕様に出来るため、汗と上手に付き合うためにも身の回りの工夫をすると良いと思います。
- まとめ
- お話しましたように多汗症は、過度に不安になる事が余計に汗を出すことにつながってしまいますので、不安にならない工夫をして、気になる症状がある方は治療や工夫の相談も出来ますから、皮膚科医に相談をして欲しいと思います。
過去の放送
- 2018年05月07日(月)放送産後うつについて
- 2018年04月30日(月)放送動脈硬化について
- 2018年04月23日(月)放送神経障害について
- 2018年04月16日(月)放送心筋梗塞について
- 2018年04月09日(月)放送狭心症について
- 2018年04月02日(月)放送水ぼうそうについて
- 2018年03月26日(月)放送騒音性難聴について
- 2018年03月19日(月)放送潰瘍性大腸炎について
- 2018年03月12日(月)放送こむら返りの予防について
- 2018年02月26日(月)放送猫背について
- 2018年02月19日(月)放送高齢者の寝たきり予防について
- 2018年02月12日(月)放送成長期のスポーツ障害について
- 2018年01月29日(月)放送子どもの頭痛について
- 2018年01月15日(月)放送子どもの発達障害について
- 2018年01月08日(月)放送過敏性腸症候群について
- 2017年12月25日(月)放送腰椎分離症について
- 2017年12月18日(月)放送高齢者の肺炎について
- 2017年12月04日(月)放送花粉症について
- 2017年11月27日(月)放送認知症について
- 2017年11月13日(月)放送糖尿病性腎症について