番組紹介
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更年期障害について
2018.09.03(月)放送
今日のドクター
日本産科婦人科学会 専門医指導医
折坂 誠 先生
病気説明
更年期障害とは、女性ホルモンのエストロゲンが減少する事によって起こる、体の不調を言います。
エストロゲンは、卵巣の中で卵胞という細胞によって作られます。卵胞というのは、あかちゃんの頃は200万個ほどありますが、それが年齢とともに減少して、最終的にはゼロになってしまいます。卵胞が無くなるとエストロゲンは作られませんから、体からエストロゲンが減って、いろいろな症状が出るのが更年期障害というわけです。
エストロゲンというのは、血管の拡張や収縮を管理していますので、血管が拡張しすぎる事で『のぼせ』や『ほてり』といった症状、逆に血管が収縮して『冷え』といった症状が出ます。その他にも、疲れやすい、イライラや気分が落ち込む、肩こり、頭痛といった症状が一般的です。症状の重さには個人差があり、症状が軽い方もいれば、症状が重い方もいます。日本人は無理して我慢をする方が多いので、もし日常生活に支障が出るようなら、産婦人科医に相談して欲しいと思います。
意外と知らない?対処法
- 更年期障害は40歳を超えたら起こるリスクはあります
- 更年期障害は月経がなくなる、いわゆる閉経の前後に起こります。閉経の時期というのは人それぞれですが、日本人女性の閉経の平均年齢は51~52歳です。たとえば45歳で閉経になる場合、そこから5年前の40歳には更年期障害が出始めますから、40歳を過ぎたら『いつ更年期障害になってもおかしくない!』と言えるでしょう。更年期障害はエストロゲンが急激に無くなる事が良くないので、ホルモン療法によってエストロゲンの減少を緩やかにしてあげると、上手に乗り切れるかもしれません。ホルモン療法は5年以内であれば、がんのリスクを増やしません。ただし、タバコを吸っていると血管に血栓ができやすいために、ホルモン療法は出来ませんから、女性も禁煙を心がけて欲しいと思います。
- 更年期障害はつらくなったら医師に相談をしましょう
- 更年期障害の症状は、いずれは治まります。ですが症状の重さには個人差がありますし、年齢のせいと決めつけて、我慢している方が多いのも確かです。ホルモン療法や、漢方、サプリメントを使って症状をやわらげることが出来ますから、もしツラくなったら、一人で悩まずに、医師に相談して欲しいと思います。
- まとめ
- 更年期障害はほとんどの女性が経験します。症状に合わせて治療も出来ますし、つらい時期を乗り越えられるお手伝いが出来ると思います。もしお困りの方がいらっしゃったら、お近くの産婦人科医までご相談下さい。
過去の放送
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