番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

十二指腸潰瘍

今日のドクター

日本消化器病学会指導医
渡邊弘之先生

病気説明

十二指腸潰瘍とは、胃の出口からつながる十二指腸の粘膜に傷がつき痛みを生じる病気です。十二指腸潰瘍の原因は、そのほとんどがピロリ菌と言われており、痛みや胸焼け、吐き気といった症状が現れる事もあります。
さらに、十二指腸潰瘍が重症になると、出血して血を吐いたり、胃酸により血液中の鉄分が酸化して、真っ黒い便が出たりすることがあります。
また、ピロリ菌の持続感染により、慢性胃炎から胃がんを発症するリスクもありますので、自覚症状がある場合は診察を受けるようにしてください。

意外と知らない?対処法
十二指腸潰瘍は空腹時に痛みが出やすい病気です
十二指腸潰瘍になっている方は、胃酸過多症になっていますので、胃酸が潰瘍を刺激し、空腹時に痛みが出やすいという特徴があります。十二指腸潰瘍は自然に治ることもありますが、治療には胃酸分泌を抑える薬を用いると1~2カ月で治癒します。薬によって胃酸の分泌を抑え、潰瘍への刺激を減らし、痛みをやわらげます。
内視鏡検査などで、十二指腸潰瘍と診断された場合は、ピロリ菌検査も行い、陽性なら、ピロリ菌の除菌治療も受けましょう。
薬によっても起こることがあります
十二指腸潰瘍の原因は、ほとんどがピロリ菌ですが、ピロリ菌感染以外の原因として、一部の薬によって起こることがあり、ピロリ菌を除菌したからといって十二指腸潰瘍にならないというわけではありません。消炎鎮痛剤や血栓を予防する薬などで十二指腸潰瘍を引き起こすことも増えています。
以前は、消化性潰瘍の原因にとして、ストレスが関わっていると考えられていましたが、現在はほとんどがピロリ菌と先ほど述べた、内服薬が原因と考えられております。
また、ピロリ菌を除菌すれば胃がんの発生数が1/3に減少すると予測されていますので、ピロリ菌がみつかった方は除菌をするようにしてください。
まとめ
十二指腸潰瘍は空腹時に痛みが出やすいですし、出血があれば、血を吐いたり、黒くて柔らかいタール便が出るので、自覚症状がある方は早めに医療機関を受診してください。
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

過去の放送

PAGE TOP