番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

急に眠くなる!「ナルコレプシー」という病気について

今日のドクター

日本精神神経学会専門医・指導医
小俣直人先生

病気説明

ナルコレプシーとは、日中に我慢が出来ないほどの強い眠気が、ほぼ毎日、3ヶ月以上と慢性的に続く病気です。充分な睡眠をとったにもかかわらず、大事な試験や重要な会議の最中でも眠りに落ちてしまうこともあります。多くの方が10代という若い頃に発症し、日本人では600人に1人程度の頻度で認められます。症状は、突然眠くなる『睡眠発作』の他に、笑ったり驚いたりと言った感情の変化で力が抜ける『情動脱力発作』、睡眠の周期が狂う事で『金縛り』や『入眠時幻覚』が代表的です。

意外と知らない?対処法
適度に仮眠を取りましょう
ナルコレプシーは脳の覚醒を促進するオレキシンという物質が低下する為に起こるとも考えられ、治療には脳を活性化する薬物が用いられます。日々の生活においては眠くならないように緊張感を保っても効果が無く、適度に仮眠を取ることが良いと言えます。仮眠と言っても1時間も2時間も取る必要は無く、15分程度ですっきりするという特徴があります。一方で仮眠を取ってから2~3時間程度経つとまた眠くなってくることも多いので、もし生活スケジュール上可能であれば、数時間に1回ずつ計画的に仮眠をとることも推奨されています。
遺伝はしません
ナルコレプシーのおよそ95%は孤発性で、家族性や遺伝性は極めて低い疾患です。妊娠をすることも可能ですが、治療をされている方はお薬の影響もありますので、医師に相談し計画妊娠をする事が大事です。
まとめ
今日はナルコレプシーについてお話ししましたが、日中生じる眠気の原因として最も多いのは、慢性の睡眠不足によるものです。充分な睡眠をとっても日中の強い眠気を感じるなど、異常を感じたら病院を受診し、医師に相談すると良いでしょう。
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