番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

胃潰瘍について

今日のドクター

日本消化器病学会指導医
渡邊弘之先生

病気説明

胃壁の内側の粘膜層は、酸の強い胃液にさらされるため、胃の粘液層が胃粘膜壁を守っています。しかし、なんらかの原因で胃の粘液層が破綻し、胃酸によって胃粘膜が障害され、組織欠損した状態のことを胃潰瘍と呼びます。胸焼けやみぞおち辺りの痛み、胃潰瘍の部位によっては、背中が痛くなることもあります。
また、胃潰瘍が血管を巻き込み、破たんして出血すると、血を吐いたり、イカスミのようなタール便が出たりすることもあります。

意外と知らない?対処法
ピロリ菌が主な原因です
以前は、ストレスが胃潰瘍の一番の原因と言われていましたが、現在はピロリ菌の感染が一番の原因と分かってきました。ピロリ菌は胃に棲み着く悪い菌ですが、このピロリ菌の持続感染が胃潰瘍を引き起こします。
また、ピロリ菌の持続感染は胃がんのリスクを6~8倍に高めると言われています。
一方、ピロリ菌を除菌すれば、胃がんの発生数が1/3に減少すると報告されています。ピロリ菌の除菌治療は若い人ほど効果が高いですし、二次除菌まで含めると、90~95%以上の除菌成功率が得られます。
胃の痛みや胸焼けなどの自覚症状があったら、一度、内視鏡検査を受けるようにしましょう。
良いお薬があります
胃潰瘍は胃酸分泌を抑制する良いお薬がありますので、胃酸分泌抑制剤を飲むことで急速に治すことが出来ます。
ただし、胃潰瘍の原因となっているピロリ菌などを取り除かないと、胃潰瘍は再発してしまいますので注意してください。
また、ピロリ菌を除菌できても、消炎鎮痛剤などの副作用や生活習慣やストレスが原因で、胃潰瘍を生じることもあります。日頃から、生活習慣を改善し、ストレスを解消するように心がけましょう。
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