番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

子どもの視力について

今日のドクター

日本眼科学会
立花 学 先生

病気説明

『見る』というのは目だけの機能では無く、目から入ってきた光のピントが正しく網膜に届き、それを脳に伝える事で初めて物が正しく見えているんです。子どもの頃は眼球の大きさも成長過程にあるため、遠くを見たときのピントが網膜より後ろ、つまり遠視気味になっている事が多く、ピントを調節する力で網膜上ぴったりに合わせているのですが、成長と共に眼球の大きさも成長し、調節する力を使わなくても網膜上ぴったりにあったり、成長過程で逆に近視になったりしていきます。しかし、何らかの原因で、小さい時に調節する力を使ってもピントを合わせられないままぼやけた像を見ていると、脳が発達せず、眼鏡をかけても視力が出ない弱視と呼ばれる状態になってしまうこともあります。

意外と知らない?対処法
子どもの弱視はメガネを早めにかけましょう
3歳児検診などで弱視がわかった時に、子供に眼鏡をかけさせるのを嫌がる親御さんもいらっしゃいます。しかし、視力というのは8歳までにほぼ発達が終わり、10歳を超えると治療の効果が見込みづらくなってしまいますので、視力の発達が止まる前に眼鏡を掛けて弱視の治療をしてほしいと思います。早ければ早いほど、弱視を治せる可能性も高くなります。赤ちゃんの頃からいろいろな物を見る事によって、それが刺激となり神経や脳が発達していきますので、もしもお子さんが物にぶつかりやすい、転びやすい、塗り絵やお絵かきをすぐに飽きてやめてしまうなどを感じたら出来るだけ早く検査を受けて、適切な治療をしてほしいと思います。
目を休めて外で遊びましょう
特殊な近視を除き、子どもの頃の近視は残念ながら、成長しても治りません。近視は遺伝的な要因と環境的な要因が半々程度といわれています。外で遊んだり、遠くを見たりすることで視力が良くなるとの研究発表もされておりますので、近くばかりを見ずに、たまに目を休めて上げてほしいなと思います。子どもの頃の視力というのは早い段階であれば治せるものもありますので、お子さんの見え方に不安があったら、ぜひ病院で検査を受けてほしいと思います。
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