番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

前立腺肥大症について

今日のドクター

日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
小林 忠博 先生

病気説明

前立腺肥大症とは男性の膀胱の下にある前立腺が、大きくなることで尿道を圧迫し、いろんな排尿障害が出る病気の事です。
前立腺というのはクルミほどの大きさの臓器で精液の一部を作っています。前立腺の中心には尿道が通っており、内側の組織が肥大する事で尿道を圧迫し、尿が出にくい、残尿感、頻尿、などの症状が現れます。
放置すると尿閉という尿がまったく出ないという事にもなりますし、腎不全になる事もあります。
60歳をすぎると前立腺肥大症の頻度も増加しますので、おかしいと感じたら医師に相談して下さい。

意外と知らない?対処法
前立腺がんとは関係がありません
前立腺肥大症は放置するとがんになると思われる方もいますし、治療をしたら前立腺がんにはならないと思われる方もいるのですが、前立腺肥大症と前立腺がんは互いに関係がない病気です。
前立腺肥大症は前立腺の内側が肥大する病気で、がんは外側に出来やすい病気です。
前立腺肥大症の治療はお薬でおしっこを出やすくしたり、手術で前立腺の中身をくり抜いたりするものなので、放置するとがんになると言うのは間違いですし、治療をしたからと言ってがんにならないと思うのも間違いです。
前立腺がんは、症状が現れにくいという事がありますので、健診等で腫瘍マーカーの採血検査を受けて早期発見をしましょう。
自覚症状がある場合は医師に相談しましょう
前立腺は肥大して大きくても症状が出ない人もいれば、そこまで大きくなくても症状が出る人もいますので、前立腺の大きさと症状の出方は関係がありません。
実際に治療をされるのは全体の4分の1程度の方ですし、治療が必要かどうかは、本人の生活の質が低下しているかが重要です。
残尿感や尿の勢いが弱い、夜間頻尿など排尿に関するトラブルは、単に年齢のせいだと決めつけずに、治療が必要かどうかを判断するためにも、一度は医師に相談してほしいと思います。
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