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福井県敦賀市金山というところに「名物かたパン」とかかれた看板をあげる店がある。「固くなったパンはおいしくないかもしれないが、かたパンはおいしいかもしれない」と私も見廻りを始めた。かたパンは直径十センチ位で厚さ八ミリくらいの文字通りカンカラカンのクッキー。おやじさんが手作りで粉をこね、伸ばし、焼いている。かつてはこの近辺に十軒ほど同業者がいたという。そしてこのかたパンには意外な歴史的秘話があった。 |
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そもそも、港町敦賀は日清戦争、日露戦争、第二次大戦と大陸へ武器や兵士を運ぶ兵站基地であり、この金山には先の大戦でも連隊の基地が置かれていた。その部隊に徴収された人はなぜか伊賀出身の人が多かった。伊賀と言えば「忍者」。忍者活動には、いろんなケースが考えられるが、忍びに忍んで情報を集める時、持久戦になるケースも考えられる。そんなときのために、忍者は懐に手裏剣といっしょにかたパンを忍ばせていたという。
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| 敦賀唯一「かたパン」店 |
手づくりで作られるカタパン |
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戦争に行くともなるとこの非常食が必要になる場合がある。その時の為に伊賀の業者がわざわざ出張サービスとして敦賀連隊にかたパン販売に訪れたというのだ。これが事実とすれば、伊賀ではそれほどに忍者の伝統が浸透していることになる。この売れ行きを見て地元敦賀の人もかたパン業者になり、最盛期に十軒が軒を連ねた。今でこそたった一軒!されど歴史的銘菓「かたパン」は今も製造販売されていた。 |
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果たしてこの話は真実なのか?最後に見廻り奉行にここのご主人はこう語った「いまでも伊賀にかたパン屋はあるさ。こう言っちゃなんだが、あそこのかたパンは固すぎてね…」。この言葉を聞いて奉行は事の真実を直観した。主人は伊賀のかたパンを食べたことがあるのだ。伊賀の人がこのページをご覧になったら、本当に伊賀にかたパンはあるのか?ご返事ください!(平成8年7月1日放送/ロケ地/敦賀市金山)
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