番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
胆のう炎について
2019.03.18(月)放送
今日のドクター
日本消化器外科学会専門医
寺田 卓郎 先生
病気説明
胆のうというのは、消化酵素のひとつである胆汁をためておく袋で、そこが炎症を起こした状態を胆のう炎と言います。胆のうに炎症が起こるのは、主に、胆汁中の成分が結晶化した石『胆石』が、胆のうの出口にはまり込んでしまい、胆汁が流れなくなることで炎症を起こすものです。
急性胆のう炎でもっとも多く見られる症状は、脇腹やみぞおち、背中の痛みです。胆のう炎の症状は食後に出ることが多く、食事をする事で胆のうが胆汁を出そうと収縮して、痛みの症状が現れます。胆のう炎の原因の多くは胆石によるものですが、胆石が作られる原因の多くは食生活によるものです。食べ過ぎや脂っこい食事が多いと胆石もできやすくなってしまいますし、胆石は太っている方に多いですから、食生活には気をつけて欲しいと思います。
意外と知らない?対処法
- 胆石があっても症状がなければ問題ありません
- 胆石があっても、なんの症状もない方は多く、そういった方が胆のう炎を起こすリスクは、数%しかないので、胆石があるからといって必ず手術が必要になるわけではありません。人間ドックや他の病気から偶然胆石が見つかる事もありますが、胆石があって、痛みを伴う場合は手術が必要になります。手術は胆のうを摘出する手術ですが、胆のうは一時的に胆汁をためておく袋ですから、摘出しても大きな問題はありません。また、急性胆のう炎の場合は早めに手術をする事が望ましいです。
- 症状がある場合は早めに治療しましょう
- 急性胆のう炎の場合、痛みが出たら早めに手術をすれば、傷の小さな腹腔鏡での手術が可能な事がほとんどです。痛みがあっても我慢をして放置する方もおられますが、胆のう炎は放置をする事で炎症がひどくなり、胆のうが腐ったり破れたりして、腹腔鏡での手術では対応できなくなり、おなかを開く開腹手術が必要になってしまう可能性が高くなってしまいますから、痛みが改善せず高い熱がでるような場合は注意してほしいと思います。
- まとめ
- 胆石があっても、なにも症状が出ない方は結構多くおります。ですが、痛みが出て我慢をしていると、炎症がひどくなって治療が長引く事にもなりますので、痛みを感じたら早めに病院を受診するようにして欲しいと思います。
過去の放送
- 2019年03月25日(月)放送子宮筋腫について
- 2019年03月18日(月)放送胆のう炎について
- 2019年03月11日(月)放送睡眠時無呼吸症候群について
- 2019年03月04日(月)放送肩こりについて
- 2019年02月25日(月)放送パニック障害について
- 2019年02月18日(月)放送はしかについて
- 2019年02月11日(月)放送溶連菌感染症について
- 2019年02月04日(月)放送花粉症対策について
- 2019年01月28日(月)放送風疹について
- 2019年01月21日(月)放送夜間頻尿について
- 2019年01月14日(月)放送乾燥肌について
- 2019年01月07日(月)放送痛風について
- 2018年12月24日(月)放送統合失調症について
- 2018年12月17日(月)放送冬に多い胃腸炎について
- 2018年12月10日(月)放送お酒の飲み方について
- 2018年12月03日(月)放送胃潰瘍について
- 2018年11月26日(月)放送脳卒中について
- 2018年11月19日(月)放送認知症について
- 2018年11月12日(月)放送糖尿病について
- 2018年11月05日(月)放送糖尿病について