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2024年5月 福井テレビ番組審議会
<議題>
「罪の壁」~危険運転致死傷罪の23年~
放送/令和6年4月28日(日) 午後14時00分~14時55分
<審議概要>
・取材陣が被害者に寄り添う姿勢をすごく感じた。
・被害者のお父さんや渡辺さんの信頼を得て、応じていただいて出てくれたというのが、取材対象に信頼される取材者だったということが感じられた。
・法的な壁に切り込んでいったやり方は見事だったし、市民感覚をすくい上げていくべきだという話に今なりつつあるというのはこの番組の勝利でもあるのかなと思った。
・一度30分の枠でやって、作りを再検討して取材を重ねていってここまで持ってきたのは凄いことだが、メディアとしては1発目で決めるのが理想だと思う。
・ナレーションをされた俳優の中村優子さんが素晴らしく、画面の雰囲気と合っていてとても良かった。
・飲酒運転「常習者」ということで、例えば種類提供剤などの視点もテーマとして提議することが必要ではなかったのか。
・こういう事故を起こさないために何が出来るのかということにも少し触れた方が良かった。
・自分でもアメリカやイギリスなどのことを調べてみたが、日本はまだまだ足りないというようなところが出てくるともっと良かった。
・この番組は一般視聴者に見ていただく番組なので、裁判官の判断の是非を争うものではなく、情緒も含めて一般視聴者がどう感じるかというところに訴えており良かった。
・被害者遺族と被害者であり加害者である渡辺さん、そして服役中の加害者、それぞれに取材を試みていたというところはバランスが取れていて良かった。
・取材に行った時にドアベルを鳴らしたり、ノックしたりするシーンが何度も入っており、テレビとしての作りこみが見えて臨場感が薄れてしまった。
・危険運転に関する法案成立、立法に携わった有識者の含蓄のある発言を引き出していた。
・社会的正義を追求する、あるいは安全意識の問題とか人々の知る権利など、大きな意義があって高い評価を出来る番組だった。
・大分の事案について、その後の動きがどうなっているのか途中でも良かったのでもう少し探って出してもらえると良かった。
・法制度の趣旨とか検察や地裁の思考の過程が分かり、一般視聴者にも理解できるように近づける努力や工夫が加えられており、社会的に訴える力が大きい番組だった。
・福井大学の学位授与式、卒業式のシーンが入っていたが、今回のようなある意味、悲壮感が漂っている番組の中で自分のはしゃいでいる姿が出るというのは配慮が必要だったのではないか。
・当時の立法メンバー、第一人者の古田さんのコメントを引き出せたのは素晴らしい。