稲穂の揺れる田園風景が広がる、小浜市宮川地区。

その一画に、鮮やかな黄色に輝き、たくさんのヒマワリが咲いている場所があります。

「宮川ひまわり畑」は、小浜の夏の風物詩となっています。

ヒマワリ畑を始めたのは、宮川グリーンネットワーク。

きっかけは地区にできた特別養護老人ホーム「ひまわり荘」でした。

入居者やその家族、介護者の人たちの癒しになればいいと、近くの畑にヒマワリを植えました。

平成17年から始め、徐々に評判となったヒマワリ畑。

一時期、獣害被害で存続が危ぶまれることもありましたが、

地元の人たちの後押しもあり、

「花の里みやがわ」の代表的な景観として守られてきました。

現在では、地元だけでなく、中京圏などからも多くの人が訪れるようになっています。

宮川地区に賑わいを作り出したヒマワリ。

実はもう一つ、意外な効果をもたらしました。

ヒマワリが終わった田んぼで、翌年稲を植えたところ、化学肥料を使わず、ヒマワリの栄養だけでおいしいお米ができたのです。

このお米は、今ではブランド化され、「ひまわり米」として販売されています。

今後の目標は、宮川地区に滞在してもらうための拠点づくり。

閉校となった小学校の建物があるため、そこを中心に周遊できるようになれば、より活性化すると考えています。

「宮川地区がより楽しく、にぎやかになってくれればうれしい」と竹中さんたちは、これからもヒマワリ栽培を続けます。