青葉山の麓で広く栽培されている高浜町特産の「杜仲茶」。

健康茶として知られ、コレステロール吸収抑制や高血圧予防効果があると言われています。

高浜町では、高齢化などの理由で農業を続けられず、せっかくの「良い土壌」を放置せざるを得ないと悩む農家の方が大勢います。

約30年前に地元農家によって設立された杜仲茶生産組合もそのひとつです。

そこで、何か解決策はないかと思案したのは、地元の総合建設業の「山惣ホーム」。

「良い土壌（田畑）」を「杜仲茶畑」にすることで、問題を解決できると考えました。

そうして平成29年、山惣ホームが杜仲茶生産組合の事業を引き継ぐことになりました。

山惣ホームは事業継続に必要な、最低限の収益を確保しようと、杜仲の栽培規模を増やしていきました。

しかし、規模を拡大させたことで難しいのが収穫時期。

収穫は天候に左右されます。

雨の日は収穫できない上、曇っていても乾燥が進まないため、乾燥室が空かず収穫できません。

また、落葉樹である杜仲は台風と重なると葉が落ちてしまう事もあり、収穫スケジュールの計画が難しく、現在も試行錯誤中です。

また、生産組合が約30年間この地で研究してきた歴史を継承することも大切にしています。

それは葉の天日干しと2回焙煎です。

旨味を引きだし、青臭さを取り除くこの方法は、手間と時間が掛ってもこだわりを持って継続しています。

担当する森田茂樹さんは、「高浜町を盛り上げようと、損得勘定関係なく始めた杜仲茶の生産を、今後も事業が継続できるように努力していく」と話します。