地域に寄り添う洋菓子店｜福井テレビ

小浜市の新興住宅地、生守地区。その一角に、おいしそうなケーキや焼き菓子をズラリと並べた洋菓子店があります。2023年5月にオープンしたこの店の名は「てとてとお菓子」。店主の數森洋介さんは「てとてと」という名前を「自分の手と、大切な人の手を繋ぐお菓子を提供したいという思いから付けた」と話します。

店のコンセプトは「敷居は低くクオリティは高く」。誰でも安心して食べられるように、きび砂糖を使用したり、地元のはちみつや米粉、フルーツなどを積極的に取り入れています。中でも人気なのが3月から販売している「いちごと桜のロールケーキ」。桜の葉を生地に練りこみ、桜のあんと高浜町で栽培されたイチゴを使った春を感じられる商品です。

「誰でも気軽に来られる店でありながら、味のクオリティはしっかりと追求している」と數森さんはこだわりを話します。兵庫県出身で京都府の洋菓子店で修業をしていた數森さんは、独立して自分の店を構えることを決めた時、どこに出店するか悩んだといいます。その決め手となったのが妻のめぐみさんの出身地が福井だったことでした。

めぐみさんは美浜町出身で小浜市内の高校に通っていたことから、小浜に住むめぐみさんの友人に土地の紹介や店舗デザインなど全面的に協力してもらえることになり、念願の店舗をオープンすることができたといいます。「“てとてと”は赤ちゃんが歩く擬音に似ている。地域のみなさまに育ててもらって、地域に寄り添った店を目指していきたい」と、數森さんは今日もお菓子作りに励んでいます。