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化石含む地層「ボーンベッド」や全長25mの下をくぐれる「ディプロドクス」 特別展の“見どころ”解説 福井県立恐竜博物館
福井県立恐竜博物館で開催中の特別展「バッドランドの恐竜たち~北アメリカの1億年~」の見どころを恐竜博物館の研究員に聞くシリーズ2回目は、化石を大量に含んだ特別な地層「ボーンベッド」や全長約25mの「ディプロドクス」の展示です。
そもそも、展示会のタイトルにある「バッドランド」とは何かを、研究員の薗田哲平に尋ねてみました。
福井県立恐竜博物館・薗田哲平研究員:
「バッドランドとは北アメリカの荒野のことで、数多くの恐竜化石が見つかっている、まさに恐竜発掘の聖地です」
恐竜の誕生した三畳紀から恐竜たちが巨大化したジュラ紀、多様な恐竜が誕生した後期白亜紀まで、特別展では北アメリカの恐竜にスポットをあて、最新の情報を織り交ぜながら化石産地や1億年にわたる歴史、進化を紹介しています。
今回の特別展の目玉の1つが、アメリカ・ユタ州で発見された1億5000年前のジュラ紀後期のモリソン層の「ボーンベッド」を再現したものです。例えば、河川の氾濫などで流された恐竜が1カ所に集まってできた、化石を大量に含んだ特別な地層です。プロジェクションマッピングを活用して、実際の発掘現場のスケールを体感できる仕掛けも用意されています。
会場でひときわ目立つのが、モリソン層で発掘された草食恐竜で全長約25mの「ディプロドクス」です。恐竜博物館での展示史上最長で、恐竜の下を通れるようになっています。薗田研究員は「大きさを実感していただきたくて」とその狙いを話します。
そして、草食恐竜を獲物にする肉食恐竜も。ジュラ紀を代表する肉食恐竜「アロサウルス」は2020年に発表されたばかりの新種の化石。アメリカの博物館から借り受けたもので、日本初公開です。
従来のもの見比べると、顎のラインがほっそりしていて「食事の仕方が違ったのではないかと考えられている」とのこと。
北アメリカという恐竜研究の聖地をテーマにした特別展「バッドランドの恐竜たち」は11月4日まで開催中です。
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