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「コメ不足解消」への影響も懸念 コシヒカリ収穫目前 台風10号の進路に気をもむ農家【福井】
福井県内のコメ栽培は、早稲の品種「ハナエチゼン」の収穫が一段落し、9月上旬から「コシヒカリ」の収穫へと移る時期です。本格的な収穫を直前に控え、農家は今後の台風の進路に気をもんでいます。
福井市岡保地区です。一部刈り取っている水田はあるものの、大半が収穫前の状態で、台風の影響が懸念されます。
福井市岡保地区の約33ヘクタールの水田でハナエチゼンやコシヒカリなど5種類のコメを栽培している吉田優一郎さんは29日、台風の接近に備えて水田の取水口の蓋を閉じて回っていました。
吉田さん:
「なんといっても台風は風と雨。傾いて倒伏すると刈り取り作業が大変手間取る。軽い被害で終わってほしい」
早稲の品種ハナエチゼンはすでに収穫を終えましたが、9月上旬からコシヒカリの収穫を控えているといいます。
美味しいコメとして人気が高い一方で、茎が弱く、雨や風で倒れやすいといった短所があるコシヒカリ。吉田さんのコシヒカリの水田を見ると、すでに倒れているイネもあります。
吉田さん:
「2日前の雨ですでに倒れてしまった。これが風速な20~30mになるとさらにひどい状態になる」
台風による被害を避けようと収穫を前倒ししている農家もあるようですが、吉田さんの水田ではそれも難しいといいます。
吉田さん:
「早めに刈り取るといっても程度があって、1週間や10日前というと実っていないので、商品としての価値が極端に落ちるからそれはしたくないしできない。水没したら駄目になるし、倒伏が長い期間続くと品質低下になるので、流通にも響いてくると思う。そうならないような台風であってほしい」
全国的なコメ不足の解消に向けて、新米の収穫が待ち望まれるだけに「台風による収量の低下は避けたい」と吉田さんは祈るように話していました。
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