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「判断を間違えたと率直に詫びてほしい」7年服役した前川彰司さん 名古屋高検が異議申し立て断念で再審開始へ 無罪の公算高まる【福井女子中学生殺人事件】
38年前、福井市内で女子中学生を殺害したとして逮捕され服役した、福井市の前川彰司さんの「再審開始」の決定について、名古屋高等検察庁は28日、異議申し立てを断念しました。これにより、前川さんの再審開始が確定し、裁判がやり直されて無罪となる可能性が高くなりました。
福井女子中学生殺人事件で逮捕され、一貫して無罪を主張していた前川彰司さんの第2次再審請求で23日、名古屋高裁金沢支部は裁判のやり直しを認める決定を下しました。
決定では「捜査機関が関係者に不当な働きかけを行い、うその供述が形成された疑いが払しょくできず信用できない」などとして検察の捜査を批判しました。
検察側の異議申し立ての期限となった28日、名古屋高等検察庁は異議申し立てを断念する判断をしました。
連絡を受けた前川さんは「安堵しました。ありがとうございました。正直、喜んでいる。神様に感謝する。ただ、再審開始を目指していたわけではなく、無罪の確定を目指してやってきた。1審無罪で浮かれてしまったが、今度は確定までとどめを刺して終わりたい」と話しました。
名古屋高等検察庁は「再審公判に適切に対応したい」としています。
前川さんは「検察は無罪を求刑すべきではないか。そして、率直に詫びてほしい。判断を間違えたと。それが筋だと思う」と訴えました。
弁護団は「1日も早く再審公判が始まるよう裁判所に要請し、無罪判決を得ることができるよう全力を尽くす」としています。
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