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認知症の高齢者「見守りシール」活用を スマホで二次元コード読み込み本人情報を確認 コンビニと連携し対応訓練
福井県内では、主にお年寄りの認知症患者が行方不明になったとして警察に届け出があった件数は2019年に124件あり、その後は100人台前半で推移。2024年は10月末まに79人となっていて、徘徊などで行き先が分からなくなり保護されるケースは少なくありません。
認知症の高齢者やその家族が安心して暮らせるよう、福井市内でコンビニや警察、行政などが連携した高齢者の見守り訓練が行われ、参加者らがスマートフォンで二次元コードを読み取り、本人情報を確認する手順などを体験しました。
訓練を企画したのは福井警察署やコンビニの「セブンイレブン」、認知症の啓発活動を行っている団体「チームオレンジよりそい隊」などです。
12日は「よりそい隊」のメンバーがコンビニを徘徊する高齢者役となり、コンビニの従業員が「どこから来たんですか?」などと声掛けして警察に通報する流れを確認しました。
今回の訓練では福井市が6月から導入した「高齢者見守りシール」が活用されました。シールに印刷された二次元コードをスマートフォンで読み取ることで、シールを身に着けていた認知症患者の基本情報を知ることができます。
患者の情報は、家族が事前に福井市などに登録するもので、登録を終えると無料でシールを受け取ることができます。
福山千奈アナウンサー:
「シールを読み取ると、見た目の特徴や保護するときの注意点が表示されます。そして二次元コードが読み取られたことが、家族にも通知されます」
二次元コードを読み取った後は、オンライン上の伝言板で家族とやり取りをすることができます。
訓練に参加したコンビニ従業員に、高齢者の徘徊は多いと感じるかを尋ねると「徘徊とまではいかないが、困っているかなと感じる人はいる。初めて二次元コードを読み取って調べたが、操作は簡単だし、情報や連絡もスムーズに取れて、困っている人をすぐに助けられたのはよかった」と話していました。
市の担当者は「見守りシールは、実際に身に着けてもらうことで地域の人から見守ってもらいやすくなるのが最大の利点。早期発見、早期保護につながりやすい仕組みなので是非登録してほしい」としています。
県長寿福祉課によりますと県内の認知症患者は2024年4月時点で約2万8700人います。認知症患者の情報が登録されたシールは、福井市をはじめ県内10市町で導入されています。
市の担当者によると、認知症患者の特徴は▼季節感に合ってない服装やパジャマで外出している▼深夜に出歩いている事などが挙げられ、声掛けするときの注意点は「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」ことだということです。
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