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10円菓子が15円に…子供たちの“パラダイス”駄菓子屋 飲食店は「物価高騰サーチャージ」導入 物価高対策を敦賀で緊急取材【福井】  

2025.03.04 18:45

農水省の調べではハクサイが平年比3倍となるなど、物価高騰が続いています。敦賀市内で物価上昇に対する店や消費者の対応を取材しました。
 
まず、訪ねたのは氣比神宮前の商店街にある敦賀市唯一の駄菓子屋さん「駄菓子屋のんのん」。一つ10円からの駄菓子がずらりと並んでいます。その安さや懐かしさから、土日や祝日には100人以上が訪れる人気店ですが、ここにも物価上昇の波が押し寄せています。
 
店主の大石愛子さんは「店を引き継いで3年になる。このガムは当時30円だったがいまは40円と10円値上がりしている」と話します。値上がりのスピード感についても「仕入れは毎週しているが、卸値が毎回上がっているような状況で、何か一つは上がっている」と頭を悩ませます。
 
発売以来10円だった「うまい棒」は、3年前、初の値上げが話題に。その際に12円になり、いまは15円です。
 
買い物に来ていた中学生は「昔の値段より高い、安い方を選ぶ」と話しますが、「ここは良心的で安いよ」と常連客。価格上昇について聞くと「そんなに…」とあまり感じていない様子。
 
単価が安いため値上がりも1つ数円がほとんどですが、仕入れをしている大石さんとしては、毎日のように値段が変わる印象だと話します。「子どもが100円、200円持って買う場合、数が少なくなってしまう」と大石さん。店では詰め合わせの注文も多く、好きなものをテーマにしたり、要望に沿ってブーケ型の詰め合わせを手作りしたりと物価高の分、工夫で喜んでもらおうと知恵を絞っています。
 
一方、とある土曜日に大勢の客でにぎわうのは、嶺南の市民の台所・敦賀市の公設地方卸売市場です。卸売業を営む敦賀合同青果が、野菜や果物を直接販売し、市価より安く提供しています。平日の午前を中心に時間限定で開店し、毎週土曜日は特売もしています。
 
買い物客からは「ホウレンソウが安かった」「初めて来たけど、安いです」「安いし、物がいいと思う」「いま、野菜が高いのでいいと思います」と好評。4年前に食品ロスを減らそうと「フードロス」コーナーを立ち上げたのがきっかけで、2024年には通常の商品にも拡大。物価上昇が著しくなった時期にも重なり、かごいっぱいに買い求める客で行列ができるほどの人気です。
 
敦賀合同青果・橋本忍社長は反響について「スーパーや量販店より少し割安で新鮮なものがあるという事で、客足はスタート時より2~3倍に増えいる」と話します。
 
物価高の影響で「価格は(前年の)1.5倍から2倍になっているが、青果の卸売価格には転嫁しきれない」と直接販売をしているといいます。買い物客は市価より少し安く、会社側は買い物客の反応を見たり利益を確保したりと相互にメリットがあるというわけです。
 
続いて訪れたのは、マスターのオリジナル料理が人気の洋食店「和伊和伊亭」。値上げしたのはメニューではありません。「物価高騰サーチャージ」という形で、ひと席あたりランチ50円、ディナー100円の料金を2月末から導入しました。
 
竹中淳二店長は「ありとあらゆるものの価格が上がっている。原価計算時の値段では出遅れてしまうので、試しにやってみようと思った。お客の反応見ながら、サーチャージという飛行機の燃料代みたいな形で上乗せしている」と導入の経緯を話します。
 
客の反応はというと「リーズナブルなので(理解できる)」と理解を示します。竹中店長は「メニュー価格を上げる前段階。春以降にメニュー価格改定するつもり」と今後の対応を話し舞す。
  
店も消費者も物価高騰の対策、生活防衛に取り組んでいます。
  
敦賀商工会議所によると、今回取材した3店舗は「SNSの使い方がうまい」と分析。トピックや目玉商品、開店の有無、大雪の時は「店の前を雪かきしてお待ちしています」など、あの手この手で取り組んでいます。いずれもインスタグラムなどのSNSを活用して情報発信し、アピールや客との接点を持っていていて“口コミ”に乗る工夫をしているということです。

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