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「百日咳」感染者が3カ月で2024年の3倍 乳児は重症化の危険性 予防接種で罹患リスク85%低減も 県が対策呼びかけ【福井】
激しいせき発作などの症状が現れる「百日せき」が全国的に流行しています。福井県内でも2025年に入って4月6日までに、2024年1年間の報告数を上回っていて、県は手洗いやマスクの着用など基本的な感染対策を徹底するよう注意を呼びかけています。
百日せきは急性の気道感染症で、咳や鼻水などかぜのような症状で始まり、2週間から3週間ほどすると激しいせき発作を起こします。
その名の通り、せきが治るまでに約100日かかるとされていて、2025年は全国的に流行していて、県内でも感染者が増えています。
福井県保健予防課・大久保裕章さん:
「去年の1年間に比べて、この3ヵ月ですでに3倍を超える感染者数が出ておりますので注意が必要。年齢別で見ると15歳未満のお子さんの感染が多い」
4月6日までの県内の感染者数は75人で、2024年1年間の23人をすでに大きく上回っています。2020年のコロナ禍以降は、感染対策の徹底などで百日ぜきの感染者数が大きく減少したと考えられますが、2023年からは再び増えはじめています。
厚生労働省によると、百日せきは生後2ヵ月からの定期予防接種が推奨されていて、接種により罹患リスクを80%から85%程度減らすことができると言われています。ただ、ワクチン接種を行っていない人や、接種後に年数が経過し免疫が減衰した人の発病により流行が発生するとしています。
大人の場合は軽い症状で終わることもありますが、乳児の場合は重症化すると肺炎や脳症を発症する可能性もあるため注意が必要です。
県保健予防課の大久保さんは「百日せきは飛沫感染、接触感染で広がるので、手洗い、マスクの着用、咳症状がある場合はせきエチケットなど基本的な感染対策を」と呼び掛けています。
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