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“米騒動”は今に始まった事じゃない 32年前「平成の米騒動」を振り返る 【昭和100年・戦後80年】
2024年から続く「令和の米騒動」。実は32年前の平成5年にも「平成の米騒動」と呼ばれるコメ不足がありました。
1993年(平成5年)夏、低温と長雨による天候不順のため、コメが記録的な生育不良に陥りました。全国的にコメが不足した「平成の米騒動」です。
全国の作況指数は平年を100として「74」。県内でも作況指数「89」とまれに見る不作に。小売店からはコメが消える社会現象となりました。
県民に平成の米騒動について聞くと「覚えている」「その時の思い出としては、外国産のコメを食べた」と当時を思い返していました。
翌年の1994年(平成6年)、海外からコメを緊急輸入する異例の対応が取られ、その多くはタイ政府が備蓄していたタイ米でした。しかし、国産米に慣れた日本人にはなかなか受け入れられませんでした。
日本人の主食・コメ。いまと重なる“混乱”が30年前にも起きていたのです。
冷害のために陥った平成のコメ不足。この経験から1995年に「備蓄米制度」が確立されました。
生産量が大幅に減った場合や不作に備えて、政府が計画的にコメを備蓄するものです。10年に1度の不況にも対応できる量として100万トンを備蓄。毎年20万トンずつ古くなったコメを定期的に入れ替えています。
令和の米騒動で一気に注目を集める備蓄米。そのきっかけは約30年前にあったのです。
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