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千人針や防空電球…戦時中の厳しい暮らし 大野市有終小の4年生が学芸員から学び「平和に感謝」 【福井】
戦後80年を迎え、戦時中の厳しい暮らしを知る人が減り、どう語り継いでいくかが課題となっています。大野市の小学校では10日、子供たちが博物館の学芸員から戦時中の暮らしを学ぶ授業が行われました。
授業は、県立の博物館や美術館が県内の小中学校で行う出前授業「ふれあいミュージアム」の一環で行われました。10日は大野市の有終西小学校の4年生約20人が、県立歴史博物館の橋本紘希学芸員から戦時中の暮らしについて学びました。
校長は「国語の学習で戦争を扱った教材を学ぶが、戦争の描写が描かれていても、あまりピンと来ない。子どもたちに少しでも戦争の様子を伝えたいと思い、この授業を考えた」と話します。
橋本学芸員が子供たちの前に取り出したのは、戦時中に使われた「防空電球」。空襲を避けるために電球の大部分が黒く塗られています。
橋本学芸員:「明るい所に暮らしていると、飛行機が来た時にどうなる?」
児童:「見つかる!」
実際に防空電球を点けて見せると―
児童:「全然違う!」
橋本学芸員:「全然違うよね」
続いて、学芸員が子供たちに見せたのは、出兵する兵士の無事を願い多くの女性が一針ずつ縫い付けた「千人針」。
児童:「お守りとか、この人が戦争に行く印?」
学芸員:「これを持っていると、敵の弾に当たらないという言い伝えがあった」
児童は―
「今の暮らしに感謝したい」「戦争のことは全然分からなかったし興味がなかったけど、爆弾が家に落ちたら怖いので、それはしてはいけない事だと分かった」
「不便で、人も何人も死んでいたので、今私たちが平和に暮らせていることに感謝しようと思った」
子どもたちは、写真や実物を見ながら戦時中の暮らしについて考えたり、話し合ったりして戦争の悲惨さや平和の大切さを感じていました。
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