スマホやパソコンの使い過ぎで首の痛みや頭痛が　20歳以上の40％といわれる「ストレートネック」　そのメカニズムや予防法を専門医が解説　福井　｜ニュース｜福井テレビ

「健康のタネ」、今回は長時間のスマホやパソコンの使用が原因で首の骨が真っすぐになってしまう「ストレートネック」。首の痛みや頭痛、手の痺れなどを引き起こす可能性があります。そのメカニズムや予防法について専門医に聞きました。

現代病の一つとも言われるストレートネックとはー
　
福井赤十字病院の岡江優医師に話を聞きました。
　
岡江医師：
「本来人間の首は生まれつき穏やかなカーブがあるんですけども、それが失われ、首が真っ直ぐになっている状態をストレートネックと呼びます」
　　
人間の頭の重さは5キロから6キロと言われていて、頭を30度前に倒すと約15キロもの負荷がかかります。
　
スマホやパソコンなどの長時間の使用で、うつむいた状態が続くことで首の周りの筋肉が強張り、首の骨がまっすぐ伸びたままになってしまうという仕組みです。
　
冬になりがちな肩をすくめる姿勢や猫背なども、ストレートネックの原因の一つです。
　
スマホやパソコンなどの普及により、近年ストレートネックの人は増加していて、20歳以上の約40％にも及ぶと言われています。

その具体的な症状とはー
　
岡江医師：
「肩凝りとか、首がちょっと痛いかなとか、そういうので始まると思うんですけども、進んできますとそういった症状が強くなって、中にはちょっと頭が重いとか、だるさとか疲労感とか出てくることもあります」
　
首には多くの神経や血管が通っているため、症状が進むと首への負担が頭痛や手のしびれに繋がることもあります。

ストレートネックは家で簡単にチェックすることができます。

＜佐々木拓哉アナウンサーと岡江医師＞

岡江医師：
「壁にかかとをつけていただいて、次にお尻ですね。で、あとは健康骨をつけて、顎を軽く引いた状態で、壁から頭が離れてるとストレートネックかなという風な基準になります」
　
佐々木アナ：
「どうですか」
　
岡江医師：
「ギリギリですね。ちょっと頑張ってる感じがありますかね？」
　　
佐々木アナ：
「確かに頑張ってます…、ちょっと普段の姿勢とは違う感じですね。それはストレートネックの傾向がある？」
　
岡江医師：
「そうですね。今後ちょっと気をつけていただいて、姿勢をね」
　
佐々木アナ：
「わかりました」
　
後頭部が壁につかない場合はもちろんですが、壁についたとしても首の後ろなどに張る感じがあったり、顎が上がったりしてしまう場合は十分注意が必要です。
　

ストレートネックにならないようにするためには、スマホやパソコンを使用するときは30分に1回を目安に休憩をとるほか、胸を張った状態で画面を目の高さに近づけることが重要です。
　
ストレートネックの予防や改善に効果があるストレッチを紹介します。
　
一つ目は「あご引き運動」です。壁に背中をつけて立ち、後頭部を壁につけたまま、
軽く顎をひくように動かします。二重あごをつくるような動きで5秒キープ。これを10回行います。
　
2つ目は胸のストレッチです。背中側で手を組んで胸を張り、肩甲骨を寄せながら胸の前をしっかり開きます。15秒キープします。
　
そして3つ目は、首の左右にある筋肉、「胸鎖乳突筋」のストレッチです。背筋を伸ばして座り、片方の手で鎖骨の上あたりを軽く押さえます。押さえた反対方向に顔をむけてそのまま少し上を向き、15秒キープします。
　
スマホやパソコンは現代社会での生活には欠かせません。姿勢の改善やストレッチで
上手に付き合っていくことが大切です。