番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

高齢者の寝たきり予防について

今日のドクター

日本プライマリケア学会認定
家庭医療専門医・指導医
此下尚寛 先生

病気説明

年齢を重ねると『体力が落ちた』『食が細くなった』というのを感じることがあると思います。高齢者の場合、加齢現象(いわゆる歳のせい)だけでなく、活動不足、疾患、栄養不良が続くと、介護が必要な状態につながりやすくなってしまいます。特に筋肉量が減少し、身体能力が低下している『サルコペニア(ギリシャ語で”筋肉”sarcoの”喪失”penia)』という状態は、転倒、骨折、フレイルにつながり、寝たきりになる可能性が高くなってしまいますので、サルコペニアには気をつけて欲しいと思います。

意外と知らない?対処法
サルコペニアは家庭でチェック出来ます
サルコペニアの状態のチェックは、筋肉量の低下と身体機能の低下を早めに評価します。しかし、腕や脚の筋肉量や握力、歩行速度というのを予備段階で判定するのは、なかなか難しいところがあります。そこで『指輪っかテスト』という自己評価法があり、それは家庭でも簡単にチェック出来るのでオススメです。指輪っかテストは、まず、親指と人差し指で指輪っかを作り、ふくらはぎの一番太い部分を囲むだけの簡単なチェック方法です。このとき輪っかが『囲めない』『ちょうど囲める』『隙間ができる』の順にサルコペニアの可能性が高まりますので、早期発見の簡単な自己判定法として高齢の方はチェックしてみて欲しいと思います。
サルコペニアは予防しましょう
予防のためには、特に“栄養摂取”と“運動”が大切です。“栄養摂取” は、筋肉や体をつくるのに“タンパク質”がとても大事なんです。またタンパク質の吸収は運動の前より後の方が効果的なんです。運動は、運動は足やももの筋力をつける軽いスクワットや、バランス能力をつける片足立ちというのがオススメですし、魚よりも肉の方がタンパク質も多いので『動く』『食べる』のセットで体力低下を予防してほしいと思います。

高齢者の寝たきり予防に必要な運動や食事の量というのは、年齢や体格、病気によっても変わりますので、自己判断はせず、医師に相談をしてほしいと思います。
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
PAGE TOP