番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

騒音性難聴について

今日のドクター

日本耳鼻咽喉科学会 福井県地方部会
小山 佳祐 先生

病気説明

騒音性難聴というのは、短期間に大きな音を聞いたり、長い時間騒音のもとで働いていたりする事で、耳の中にある、感覚細胞にダメージが蓄積されて難聴になる病気です。「音の大きさ」と音にさらされている「暴露時間」に関係して難聴が進行していき、音のエネルギーでダメージを受けた感覚細胞は元には戻りません。騒音のもとで長時間働くような方は注意してほしいと思います。

意外と知らない?対処法
自覚症状がありません
長い期間騒音のもとで働いているような場合は、感覚細胞がゆっくり、少しずつ死滅していくので、病気の初期には『聞こえにくい』という自覚症状をほとんどの方が感じません。それは、発症の初期は高い音だけが聞こえなくなっていくため、一般的な会話に使われる低い音の聞こえに影響がないからです。自分で会話が聞きづらくなったと感じた時には、難聴がかなり進行してしまっていますし、一度死滅した感覚細胞は元には戻りません。ですから、発症しないように耳栓をするなどして予防を心がけて欲しいと思います。
ただし、短期間に大きな音を聞いた際に発症する騒音性難聴、特に音響外傷と呼ばれる場合には、実は自覚症状がある事も多いです。
若い方の音響外傷が増えています
若い方は大きな音をヘッドホンで長時間聞いたり、コンサートやライブなどで大音量にさらされる機会が増えたため、若い方の音響外傷は増えてきています。一過性の難聴は早期の治療で治る可能性も高いですから、耳鳴りや、耳が詰まっているような自覚症状が続く場合には病院を受診し適切な治療を受けてほしいと思います。
まとめ
騒音性難聴や音響外傷というのは、予防を行うことが一番大事ですから、耳栓を使ったり、ヘッドホンの音量は適正に保つ、長時間大きな音を聞かない、などの予防を心がけて欲しいと思います。
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