番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

ロコモティブシンドロームについて

今日のドクター

日本整形外科学会 専門医
小久保安朗 先生

病気説明

ロコモティブシンドローム、略称をロコモと言いますが、ロコモとは『運動器の障害のために、移動機能の低下をきたした状態』の事を言います。
運動器というのは、骨、筋肉、関節、神経で構成されていて、どれかひとつが悪くても身体はうまく動かせません。その運動器の障害のために、立つ・歩く・走る・座るといった身体の『移動機能』が低下した状態をロコモというわけです。
ロコモを放置してロコモが進行していくと、日常生活にも支障が出てきてしまい、最終的には寝たきりになるリスクが高くなってしまいます。
日本人の平均寿命は、男女差はありますが85歳前後で、健康寿命という健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間が70〜75歳くらいですから、10年近くも介護を受けている事になります。この差を少しでも無くすために、運動器を長持ちさせて、ロコモを予防し健康寿命を伸ばして欲しいと思います。

意外と知らない?対処法
ロコチェックにあてはまる人は注意しましょう
7つのロコチェックのうち、ひとつでも当てはまればロコモの心配があります。
ロコチェックは『片脚立ちでくつ下がはけない』『家の中でつまずいたりすべったりする』『階段を上がるのに手すりが必要』『掃除機の使用など家のやや重い仕事が困難』『1リットルの牛乳2本程度の買い物を持ち帰るのが困難』『15分くらい続けて歩けない』『横断歩道を青信号で渡りきれない』というもので、この中のひとつでも当てはまる場合はロコモの可能性があるので気をつけて欲しいと思います。
ロコモは改善させる事ができます
ロコモは若いときから運動習慣を持つという予防が大事ですが、ロコモを防ぐ運動、通称『ロコトレ』を続けることで改善させる事が出来ます。
バランス能力をつける『片足立ち』や、あしの筋力をつける『スクワット』がオススメです。必ず、転倒しないようにテーブルなどにつかまって行い、スクワットも難しい場合にはイスに座った状態から、机に手をついて立ち座りの動作を繰り返すと良いと思います。それから、肉や魚などタンパク質の摂取も心がけてください。
まとめ
腰が痛い、膝が痛いという痛みや足腰が弱ったことを歳のせいだけにして放置しないでください。運動器の衰えはひそかに進行していきますから、おかしいと感じたら病院で検査を受けることをお勧めします。適度な運動習慣とバランスの良い食生活でロコモの予防に努めてほしいと思います。
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