番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

乾燥肌について

今日のドクター

福井県皮膚科医会
長谷川 義典 先生

病気説明

皮膚というのは、表皮の角質層などによって守られているのですが、通常は角質層表面の脂分によって、皮膚の水分が蒸発するのを防いでいます。ですが、この脂分が少なくなり、皮膚の水分が失われ、それによって乾燥し、湿疹が起こりやすくなります。
簡単に言うと、乾燥によって角質層が毛羽立ち、角質層に隙間が出来てしまいます。これによって外的な刺激を受けやすくなるので、湿疹が出るようになります。夏場は湿度が高いので、皮膚の水分も潤っていますが、冬は湿度が低いので、皮膚の水分が奪われることで乾燥しやすいですし、皮膚が持っている脂分というのは若いときはたくさんあっても、加齢とともに少なくなっていきます。乾燥肌による湿疹は高齢の方では、かゆくて夜寝られないという方もいるくらいですから、乾燥肌で湿疹にお悩みの方は皮膚科医に相談をして欲しいと思います。

意外と知らない?対処法
秋口から対策をしましょう
冬に乾燥肌による湿疹で悩まされている方は、湿疹が出始めてから乾燥肌対策をする場合が多いのですが、実は乾燥は10月頃から起こり始めているので、対策をするなら10月頃から始めるようにして欲しいと思います。実際10月ころに、何も皮膚症状が出ていないと、その時から対策をするというのはなかなか意識が向かないかも知れませんが、夏より湿度が下がり始めて、汗をあまりかかなくなっていく事で皮膚の水分が少なくなっていき、その為、冬場に湿疹が出ることにつながっていきます。乾燥肌の対策というのは、まだ皮膚症状が出ていない10月ころから行うことで、皮膚の水分を維持し、湿疹の予防につなげる事ができます。
対策のポイントは「水分を逃さないようにする」です
乾燥肌対策のポイントは皮膚の水分を逃さないようにするという事ですが、体を洗う時にナイロンのタオルでゴシゴシ洗うと皮膚の脂分を落としてしまい乾燥肌を悪化させますし、電気毛布などを使うと体の水分を蒸発させることになります。足元を暖める電気アンカはよいですが、電気毛布を夜通しつけておくのは避けるようにして欲しいと思います。エアコンは乾燥しますから加湿器や洗濯物を一緒に干すなどして湿度も高めると良いと思います。
まとめ
乾燥肌による湿疹になる人は冬になると必ず出てきますから、お話したように乾燥肌の対策は早めの時期から心がけ、自覚症状がある人は、いろいろなアドバイスも出来ますから、皮膚科医に相談をしてほしいと思います。
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
PAGE TOP