番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

肺がん

今日のドクター

日本呼吸器外科学会専門医
佐々木正人先生

病気説明

肺がんとは、肺組織の気管、気管支、肺胞の一部の細胞がなんらかの原因でがん化し腫瘍を形成したものです。進行するにつれてまわりの組織を破壊しながら増殖し、血液やリンパの流れに乗って全身に広がっていきます。肺がんは、肺の細胞の中にある遺伝子に傷がつくことで生じますが、傷をつける原因にはさまざまなものがあります。代表的なものは喫煙や受動喫煙などタバコによるものが挙げられます。他にもアスベストや粉塵、有害な大気物質が原因にもなります。肺がんは咳や、痰などの症状が出ることもありますが、手術になる方のほとんどは無症状ですから、注意してください。

意外と知らない?対処法
喫煙をしない女性の方でも肺がんになる可能性があります
女性の肺がん患者のうち、およそ2割は喫煙者ですが、残り8割の方は非喫煙者となっています。これは最近の研究でわかってきた事ですが、女性ホルモンが肺がんリスクを高める事につながる可能性があるからです。女性の中には肺の細胞に、女性ホルモンが付着する『受容体』というものを持っている場合があり、肺細胞の遺伝子が傷ついたときに、女性ホルモンの働きによって、がん細胞に変化する、というものです。肺がんには女性ホルモンの影響もあるというのを理解頂き、女性の方も二十歳を超えたらリスクも出てきますので、定期的な検診を受けるようにしてください。
早期発見で肺がんの手術は体への負担が少なくなります
肺がんの治療法には、手術療法、放射線治療、そして抗がん剤治療がありますが、がんがあまり進行していない場合、主に内視鏡で手術を行い、術後の負担も少なく、4・5日で退院が出来る事が多くなりました。内視鏡手術は、いわゆる胸腔鏡というものを使い、4~5センチの切開と2センチほどの切開を2・3ヵ所必要とするだけです。以前に比べて傷も小さく、痛みも少なくなりましたが、がんが進んでいる場合には、以前と同じような胸を開いての手術が必要になってしまう場合もありますので、早期発見を心がけるようにしてください。
まとめ
繰り返しになりますが、肺がんも含め全てのがんは早期発見が本当に大事です。早期発見、早期治療のためにも、一年に一度、検診を受けると良いでしょう。
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