番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

急性アルコール中毒

今日のドクター

福井大学医学部附属病院救急部助教
山田直樹先生

病気説明

急性アルコール中毒とは、急激にアルコールを飲むことによって血中のアルコール濃度が高くなり、ほろ酔い状態を超えて脳が麻痺し、吐き気や意識障害を起こすことを言います。もともとアルコールの分解能力が高い人はなりにくい傾向にありますが、急激にアルコールを飲むことによって、アルコールの分解が追いつかず、急性アルコール中毒になってしまうことがあります。年末年始にはお酒を飲む機会も増えますが、節度ある飲み方をして、急性アルコール中毒にならないよう心がけるようにしてください。

意外と知らない?対処法
飲み過ぎは臓器障害にもつながります
アルコールを飲み過ぎる事によって、急性アルコール中毒とまでは行かずとも、急性膵炎や急性肝炎を引き起こしてしまうことがあります。アルコールの影響から引き起こした、急性肝炎が慢性肝炎になり、肝硬変になり、肝がんへと進行することもあります。アルコールの飲み過ぎは臓器障害も引き起こすことがあるということを理解し、無理な飲み方をしないよう注意するようにしてください。
横向きに寝かせるようにしてください
飲み会の席で酔っ払った人を介抱するときに、仰向けに寝かせてしまう事がありますが、仰向けにしておくと嘔吐物が詰まり窒息死してしまうことがありますので、寝かせるときは横向きに寝かせるようにしてください。通常であれば、嘔吐物が詰まっても咳をして嘔吐物を出す事で窒息には至りませんが、急性アルコール中毒では脳が麻痺して、咳による反射が鈍くなり気道を詰めてしまうことがあります。部屋の隅で寝かせていて『気づいたら亡くなっていた』という事がありますので、介抱して寝かせるときは嘔吐物が詰まらないように、横向きに寝かせるようにしてあげてください。
まとめ
急性アルコール中毒に注意し、お酒をあまり飲めない人は無理な飲み方をせず、周りも強要するような飲ませ方をせず、アルコールと上手に付き合うようにしてください。
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