番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

不整脈(心室細動)について

今日のドクター

日本心血管インターベンション治療学会専門医
竹森 一司 先生

病気説明

私たちの心臓は、ポンプのように収縮と拡張を繰り返す『拍動』が、成人でだいたい1分間に60回から80回くらいあるのですが、この拍動の回数が、異常に増えたり減ったりするのが不整脈と言われる状態です。不整脈があると、心臓から十分な血液が送られなくなりますが、血圧が下がれば立ちくらみといった自覚症状がある場合もありますし、まったく自覚症状が無い場合もあります。不整脈にもいろんな状態がありますが、今回は危険な不整脈『心室細動』について、お話します。

意外と知らない?対処法
突然失神します!
心室は血液を全身に送るポンプの役割を果たしている部分ですので、ここが細動を起こすとポンプの役割自体が止まってしまいますから、血液が心臓から全く排出されなくなりますので、脳に血液が送られなくなり、必ず意識を失って倒れるという事になります。心室細動は心筋梗塞の発症直後に出現することが最も多いですが、重症の心不全や心疾患、お薬の影響、特に他の不整脈の薬が心室細動の原因になる事もあります。また遺伝的に心室細動を発症しやすい方もおられ、自分のご家族の中で突然命を失われた方がもしいらっしゃるようであれば、一度医療機関で心電図検査をしてもらったほうが良いと思います。
AEDで助けられる命です!
目の前で突然倒れた人の、およそ85%は心室細動だと言われています。心室細動を止めるためには除細動器が必須で、除細動器がなければ心室細動の人を助けることはできません。一般の方でも使用できる除細動器であるAEDは、みなさんの目の前で倒れて意識がなくなった人に対して、必ず一度は実施してみるべきです。それもできるだけ早くです。意識がなくなって倒れてからAEDを使用するまでの時間が、生きるか死ぬかを決めます。AEDの使用法や、AEDを使用した直後に行う心臓マッサージの方法は、医療機関で実施されている講習会で習得できますので、講習を受けてほしいと思います。
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