番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

五月病について

今日のドクター

日本精神神経学会 専門医指導医
片山 寛人 先生

病気説明

五月病は正式な病名では無くて、もともとは1968年の流行語になった言葉なんです。4月から新生活がスタートして張り切っていた大学生が、5月の連休明け頃からやる気が無くなったり落ち込んだりして学校に行けなくなった状態を指す言葉で、それを新入社員や一般の社会人の場合にも使うようになったものです。正式な病名としての『適応障害』や『うつ病』に当てはまる可能性があります。特に4月には新しい環境での歓迎会なども多く、夜更かしが増えて生活が乱れやすくなっているので、5月病の予防のためには規則正しい生活を送り、よく睡眠をとって生活習慣を整え、ストレスを溜めないようにしてほしいと思います。

意外と知らない?対処法
昼寝は疲労回復に有効です
午後3時までに30分以内の昼寝が推奨されています。適切な昼寝により疲労回復や、仕事の効率を上げる効果があり、夜の睡眠にも影響がないと考えられています。日本には『寝酒』という言葉がありますが、実は寝る前にお酒を飲むと、睡眠の質が下がってしまい、逆効果です。眠れないからといって寝酒をするのは止めてほしいと思います。良い睡眠は、からだやこころの健康増進、生活習慣病の予防にもつながりますので、睡眠のリズムを整えて良い睡眠を得るようにしてほしいと思います。
早起きをして早寝につなげましょう
早寝、早起きという言葉がありますが、実はこれは順番としては間違いです。人の体というのはひどく疲れているといった特殊な場合を除き、普段寝ている時間よりも早く寝るというのは、なかなか出来ないようにできているんです。ですから、眠たくても無理やりでも、まずは朝早く起きる、それを早寝につなげる、というのが、睡眠のリズムを整えるためには大事なんです。休みの日にだらだらと寝るのはリズムが崩れる原因にもなります。『眠くなったら床に入り、起きる時間は2時間以上遅らせない』というのを心がけましょう。これまでの研究によると、不眠症の人はうつ病になる危険性が2-3倍高くなるといわれています。精神的な病気の予防には睡眠は非常に大事ですから、眠れないといった苦しみをかかえずに、不安があったら専門家に相談してほしいと思います。
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