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「テニスはしていないけど…」草むしりやPC作業でも発症!テニス肘 最新治療「体外衝撃波」が注目【福井発】
なぜか肘が痛い…それはもしかして「テニス肘」かもしれません。テニスをしている人だけの症状と思われがちですが、実は40代から50代の、手首や腕をよく使う人に多く発症するといいます。最新の治療法を専門医に聞きました。
話を聞いたのは、木田整形外科の中嶋宰大(なかじま・ただひろ)医師です。中嶋医師はテニス肘について「40~50代、中には60代に多い、肘の外側が痛くなる病気」と説明します。急に痛くなって不思議に思い受診する人がほとんどで、「テニス肘です」と伝えると「テニスはしてないんだけどな」と不思議に思う人が多いという。
木田整形外科をテニス肘で受診する人は、多くて1日3~4人います。それだけ身近な病気で、急激に痛みが出る人もいれば、じわじわと痛みが強くなる人もいるということです。
テ二ス肘は、正式には上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)といい、手首や腕の使い過ぎによって起こります。テニスの愛好家に生じやすいので「テニス肘」と呼ばれていますが、実際にはパソコンを打つ作業や草むしりなどの日常の動作から発症することもよくみられます。
原因は「手首を起こす筋肉と骨をつなぐ腱という組織が、若いときは柔軟性があって、20~30代まで支障なくしていた仕事内容や日常生活の動作を、柔軟性がなくなってくる中年以降、同じことをしてると40~50代に痛くなってくる」と中嶋医師は説明します。
筋肉と骨をつなぐ腱の柔軟性が低下しはじめる中年に起こりやすいという「テニス肘」。ペットボトルのふたを開ける動作や、物を持ち上げる動作でも痛みが生じるようになり、日常生活に支障をきたします。
対策には手首を安静にすることが重要ですが、普段の生活で手首を使わないというのは難しいもの。では治療法は?というと、痛み止めの飲み薬や湿布、注射、リハビリという方法があるが「どの方法を試しても痛みが継続する人が方が多い」という。
治りにくく、日常的に悩まされている人も多いという「テニス肘」だが、実は最近、全国的に新しい治療法が取り入れられている。
木田整形外科・中嶋宰大医師:
「体外衝撃波という、尿管結石を体の外から衝撃波で砕くという治療の機械が整形外科領域でも応用されている。保険適用外ではあるが比較的安価で即効性があるということで、最近普及してきている」
「体外衝撃波」は尿管結石の治療を整形外科の領域に応用したもので、体の負担が少なく痛みを早く取り除く効果があります。「治療中はチクチクとした痛みが少しあるものの、多くの人は直後から痛みが治まる人が多い」と中嶋医師。
またこの治療は、痛みを早く取り除くだけでなく、組織の再生を促す効果も期待できるということです。1回の治療にかかる時間は10分から20分で、治療の回数は症状に応じて変わります。
もし「テニスひじかな?」と思ったら、荷物は手のひらを上向きに返すように持ち上げて肘の外側に負担がかからないように気をつけることが大切。無理をしない程度に手首をストレッチすることも効果的です。
ストレッチをしてもよくならない場合や、日常生活に支障があるほどの痛みが生じた場合は、医療機関を受診することも必要です。
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