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「経験」よりも「若さ」福井県民が選んだ新リーダー 主な3つの勝因を分析 就任後すぐに2月定例県議会へ
激戦となった25日夜の福井県知事選挙から一夜明け、新たな知事に選ばれた石田嵩人氏が記者会見を開きました。
新たな知事に選出された石田氏は、県庁の記者会見室に入ると報道陣に対し深々と一礼し、会見に臨みました。
◆激戦を制し一夜「身の引き締まる思い」
一夜明けての心境を聞かれると「率直に大変嬉しく思っております。多くの県民から一票を投じていただいた、その重みをしっかりと受け止めて、いま動き出している県政を前に進めていく。その思いで身の引き締まる思いです」と述べました。
知事選を終えた直後に沸いてきた感情は「嬉しさと感謝と身が引き締まる責任感」だったといいます。
選挙を支えた家族については「感謝の気持ちを伝えましたし、家族からも一緒に戦えてよかったと、かなり家族にも負担をかけてしまったので、選挙戦で結果が出て一安心、良かったねと言ってもらいました」と語りました。
山田さんとの激戦を制した勝因については「私は一貫して世代をつないで次の新しい福井をつくる、その責任から逃げない県政を実現する取り組みを訴えてきた。私のその思いやビジョンに共感してもらえたのだと、おこがましい話だが県民から一定程度の評価してもらったのではないか」と分析しました。
どんな知事を目指すのかという問いに対しては「徹底して県民目線を原則とし、これまでの福井県政、熟年層、若手の方々が引っ張ってこられた福井を、脈々と受け継いきた福井の知識や経験を、若い世代は尊敬の念をもって、すべての世代が力を尽くして社会や地域を押し上げていく。その先頭に立たせていただきたい」と力を込めました。
◆「新しい福井をつくる」若さを全面的にアピール
出馬直前の、去年12月暮れに外務省を辞めて知事選に立候補した石田氏。知名度ゼロの出馬表明から1カ月、多くの人が予想だにしなかった展開で当選を果たしました。その勝因を選挙戦から分析します。
石田氏の選挙戦は、緊張した面持ちでのスタートでした。
しかしいざマイクを握ると―
「新しい福井をつくる!武者震いしております!」
石田氏を支援したのは、山崎正昭参議院議員と、福井市議会の保守系会派です。山崎参議院議員は「余命それほどないが、石田候補を“男”にしたい」と後押し。
若い石田氏が選挙戦で繰り返したのは、「新しい福井をつくる」「福井を躍動させる」でした。
◆人気ユーチューバーがSNS戦略を支援
一方、選挙戦を戦った元副知事の山田賢一氏は、「経験と実績」をアピール。県議会議員や800近い企業・団体の推薦を受けた“組織戦”を展開しました。
これに対し、全県的な支援組織がなく、全くの無名の石田氏が駆使したのは、SNSの活用でした。連日、ユーチューブの生配信を続けたのです。
サポートしたのは、人気ユーチューバー「福井のカズさん」。政治家らしくない姿や人柄、熱意をアピールし、若い世代や無党派層に浸透を図りました。
選挙終盤戦に“接戦”を肌で感じた陣営は、「県政の刷新」を鮮明に打ち出します。
「時計の針を戻すか、前に進めるか…」
真冬の厳しい選挙戦では“家族の力”も支えに。
さらに、最後の“一押し”となったのは、参政党の支援でした。追い上げに勢いを付けました。
総決起集会では、石田氏が演説を終えるとスタンディングオベーションが沸き起こりました。
そして、無名の新人の出馬表明から1カ月。
福井から、35歳という“全国最年少”知事が誕生します。
◆就任後すぐの2月定例県議会、具体的な政策示せるか―
<県政担当:小川一樹記者の解説>
今回の選挙戦、「若さ」対「経験」の構図で、県民は「若さ」を選んだことになる。
勝因を3つ上げると1つ目はSNSなどを活用し広範囲に支持を呼び掛ける“空中戦”、2つ目は過去最低の投票率、3つ目は前知事セクハラの影響。
まず、1つ目のSNS戦略。石田氏はSNSによる動画配信を精力的に行い、動画に接触した人は若い世代にたくさんいた。しかも、選挙戦終盤には参政党の神谷代表が石田氏の横で応援し、参政党が長けている動画配信の影響が大きかった。
2つめは、投票日が大雪となり、山田氏を支持する高齢層が投票に行けず山田氏の票が伸びなかったということ。
そして3つ目は、杉本前知事のセクハラ問題。山田氏は長年、県庁に勤めていたことから、問題を防げなかったということがマイナスに影響し“まっさらな”石田さんが支持されたといえる。
26日の会見で「これから県政を担う」という石田さんの強い気持ちは伝わった。ただ、前知事の辞職による県政の空白期間を経て、石田さんは就任後すぐ2月定例県議会に臨むことになる。山積する県政課題への具体的な政策はまだ見えておらず、それをどう示していくのか、初の県議会での議論が注目される。
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