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【福井女子中学生殺人事件】「警察、検察がうそを見抜けなかった」前川彰司さん 再審公判は即日結審 判決は7月18日午後2時に言い渡し
39年前に福井市内で起きた女子中学生殺人事件をめぐり、殺人の罪で懲役7年の刑が確定し服役した前川彰司さん。一貫して無罪を訴えてきた前川さんのやり直しの裁判=再審が6日、名古屋高等裁判所金沢支部で開かれました。
前川さんの弁護団は、新たな証拠を提出するなどして無罪を主張した一方、検察は前川さんの有罪を求め、法廷での審理は一日で終結しました。判決の言い渡しは7月18日午後2時で、前川さんは無罪を言い渡される可能性が高くなっています。
6日は裁判所の周辺に、前川さんの支援者や報道陣ら大勢の人が集まる中、前川さんや弁護団は横断幕を掲げて法廷へと向かいました。
午後2時から開かれた再審公判の最大の争点は、関係者の供述や証言の信用性。検察は今回、新しい証拠は提出せず過去の裁判での証拠を踏まえてあらためて有罪を主張しました。
これに対して弁護側は、2024年秋に検察側が初めて開示し、再審開始の決め手ともなった当時の捜査の報告書やメモを含め新たな証拠133点を提出。関係者の供述の変遷や信用できない証言で事実を構成したずさんな捜査を明らかにするなどして、前川さんの無罪を訴えました。
公判後の会見で、前川さんは「意見陳述で言いたいことは言えた」としたうえで、検察側の主張を聞いて「警察、検察はうそを見抜けなかった。そこに原因があったのではないか」と言及しました。
再審公判は6日で終結し、判決は7月18日の午後2時に言い渡されますが、検察が新たな証拠を提出しなかったことから、前川さんは無罪となる可能性が高くなっています。
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