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ぎゅーっと締め付けられるような痛み「緊張型頭痛」 筋肉と心の“緊張”をほぐすにはー 効果的なストレッチを紹介 【福井】
新年度がスタートし進学や就職、異動など慣れない環境でストレスが溜まる時期などに、心と体の疲れが引き起こすのが「緊張型頭痛」。日本人の5人に1人に症状が出るといわれています。メカニズムや予防法などを専門医に聞きました。
田辺真南葉アナウンサー:
「頭全体が重苦しい、締め付けられるように痛む、それは緊張型頭痛かもしれません」
緊張型頭痛について話を聞いたのは、福井大学病院・脳神経内科の西山康裕医師。「緊張型頭痛はすごく増えている。デスクワークで肩が丸まった状態で長時間作業したり、スマートフォンでずっとゲームをしたりしていると、無意識に一定の状態を保ってしまう。その間はずっと筋肉が凝っている状態。さらにストレスがかかっているので血圧の変動し、自律神経の乱れ等々もあり起こる頭痛が緊張型頭痛」
西山医師によりますと、緊張型頭痛は「筋肉の緊張」と「心の緊張」という2つの緊張状態が要因といいます。
筋肉の緊張によって起こる頭痛の症状としては「こめかみの周りに鉢巻きを巻いたような痛み」で、慢性頭痛の中で最も患者数が多く国内に2000万人以上いると推計されています。「筋力が男性に比べると少ないこともあり、女性に(患者が)多い印象」とします。
一方で、血圧が高いことが要因となる頭痛に関しては「中年以降の男性に多い印象がある」とする西山医師。
治療法については「まず頭痛の原因をよく知ること。脳の画像で何か原因が見つかることもある。もしも見つからなければ、いよいよ薬を使い始めるのが安全」だといいます。「勝手に自身で薬を乱用してしまうと、薬物乱用性頭痛といって、頭痛薬がないと不安になってしまい悪化するケースが後を絶たない」としてまずは専門医を受診することを勧めます。
また「頭の周りには数多くの筋肉があるが、重くて大きな頭蓋骨を支えているので、相当な負担がかかっている」といい、筋肉や心の緊張をほぐすためにも、体を動かすことが重要だとします。
そこで、日常生活の隙間時間などに簡単に取り入れられる頭痛緩和体操を教えてもらいました。
<肩まわし>
頭を支える首の後ろから肩や肩甲骨の回りの大きな筋肉、僧帽筋(そうぼうきん)をほぐす。
▼前から後ろに10回、後ろから前に10回
(ポイント)後ろに回して肩甲骨が寄った時に、ラップの芯を挟むような意識をする
<耳まわし>
▼耳の上部を上に持ちあげてゆっくりと前後に10回ずつまわす。
(ポイント)頭の横に伸びる側頭筋を意識する
ストレッチで血流が良くなることで、頭痛の緩和が期待されるということです。
心や体の緊張によって引き起こる緊張型頭痛。日頃からストレッチをしたり気分転換を図ったりして心身ともにリラックスした状態を心がけることが大切です。
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