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オリンピアンが教員として“第二の人生”スタート 五輪3大会連続出場の佐藤希望さん、母校で保健体育やフェンシング部を指導 福井
フェンシングの女子エペで、ロンドンから東京まで3大会連続でオリンピックに出場した越前市出身の佐藤希望さんが、この春から高校教員としての第一歩を踏み出しました。初めての授業に密着しました。
◆県独自の採用枠で教員に
越前市の武生商工高校にある体育教員室で授業の準備を進めているのは、フェンシングでオリンピックに3度出場した佐藤希望さん(39)です。
「もうドキドキです。バタバタしていて変化にすら気づけていない」
越前市生まれで旧武生商業高校出身の佐藤さんは、2012年のロンドンから2021年の東京まで3大会連続でオリンピックに出場。2024年に日本代表を引退した後は、2児の母として子育てやクラブチームの指導に時間を割いていました。
そんな佐藤さんが母校の教員になった理由は―
「教育エキスパート選考の話を聞いて…一旦、競技も落ち着いたのでお受けしました」
県独自の「教育エキスパート特別選考」は、国内トップクラスのアスリートを教員として採用する制度で、佐藤さんは保健体育の授業のほか、フェンシング部の指導も担当します。
大学時代はオリンピック予選と重なり教育実習を断念した佐藤さん。教員免許は持っていないものの、フェンシングの実績が評価され、この春、採用されました。
オリンピアンを同僚に迎えることになった先輩の教員は「我々から仕事を学ぶ姿勢もだし、授業の内容についても事前に知っておきたい姿勢があるのでさすがだなぁ」と感心します。
◆アクシデントも…生徒の反応は上々

佐藤さんは最初の授業のテーマとして、4月に改正された道路交通法を選びプレゼン資料を準備しました。「4月だし、みんな自転車に乗っているので少しでも触れられたら。ドキドキです…どうなることやら」
佐藤先生の初授業、スタートです。
「初めての先生…というかこのクラスで授業するのが初めて!第1回目!」
佐藤先生がこう切り出すと、生徒たちから拍手が起きます。生徒の反応も良く、和やかな雰囲気の中で授業を進める佐藤先生。
しかし授業の後半―
「えー!うそでしょ。ちょっと一旦やめます」
用意していたプレゼン資料が出てこないアクシデントに見舞われました。しかし、最近のニュースの話題を盛り込むなどして、無事に初授業を終えました。
「資料が飛んだけど、生徒が反応してくれたり思いのほか話しかけてくれてやりやすかった」と佐藤先生。
生徒たちは「優しそうな先生」「すごく受けやすい授業だったし、これからも楽しみ」と佐藤先生の授業は好評だったようです。

もちろん放課後は、フェンシング部の指導。自身と同じく日本代表を目指せる選手の育成に励みます。
「さっきまでは授業だったけど専門のフェンシングは教えやすい。部活の時間はホッとする。ジュニアから育てて、武生商工高校で日本一を目指せる選手を育成したい」
指導者としてのオファーは県外からもあったものの、故郷に恩返しをしたいとの思いから母校での教員の道を選んだ佐藤さん。
オリンピックのピストから母校の教員へ、アスリートの実績を教育に還元する佐藤さんの第二の人生が始まっています。
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