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予測が難しい「北極振動」 偏西風の停滞で“長丁場”の寒波に 16日以降は再び雪が降り続く見込み【福井】
“最強最長寒波”とよばれる寒波は、ようやく終息しましたが、再び寒波襲来の気配があります。
<村田光広気象予報士の解説>
◆2週間予報
この先2週間の予報では、まず13日は一時的に冬型になるため朝は一時雪が降る予想です。週末は晴れる日があり、最高気温が10度前後と3月上旬並みの陽気となるのですが、16日以降は再び雪の降る日が続く見込みです。日中の気温も一桁となり寒さが厳しくなりそうです。再び1週間程度の長丁場となる可能性があります。
◆再び寒気が南下
19日午前9時の上空1500m付近の寒気の予想では、マイナス6度の平地で雪を降らせる寒気が九州北部まで、マイナス12度の大雪を降らせる寒気が北陸地方まで南下します。寒気の強さは、先週と同じ程度の可能性があります。
◆JPCZ流入の可能性も
活発な雪雲の列=JPCZが北陸地方に流れ込む可能性もあり、一時的に雪が強まり局地的に大雪になる恐れもあります。
◆北極振動
寒波の影響が長引いている理由は、北極上空の寒気を運ぶ偏西風がほぼ停滞しているからです。このため、強い寒気が動き出すと北陸地方に流れ込みやすくなっています。この寒気の動きを「北極振動」といいますが、この「北極振動」の予測は 非常に難しくなっています。
あと2週間程度は、この傾向が続くと思われます。2月いっぱいは、寒気の影響を受けやすい見込みです。
◆3カ月予報
1月に気象庁が発表した3カ月予報によると、2月の平均気温は「平年並み」と予想されています。ただ、11日までの福井市の平均気温は平年を下回っています。16日以降も平年を下回りますので、見通しが少し外れています。これは「北極振動」の予測が困難なためです。
3月の気温は高く、4月は平年並みか高めの予想です。3月になると、急に暖かくなることが予想されます。3カ月予報はどのように予測するのかというと、遠く離れた海面水温の分布から大気の流れを予測しています。
代表的なのは エルニーニョ現象・ラニーニャ現象とよばれる南米ペルー沖の海面水温です。もう一つ、フィリピン近海の海面水温も日本の長期予報には重要です。
3カ月予報は、毎月下旬に、1カ月予報は毎週木曜日に気象庁から発表されます。長期予報で季節の変化や大きな天候の傾向を把握してもらいたいのですが、外れることもありますので、日々の天気予報を確認してください。
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