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咳止め、抗生物質がない…“薬不足”が深刻 インフルエンザの感染拡大でさらに広がる懸念 人が集まる年末年始は感染対策の徹底を【福井】
インフルエンザの感染が広がる中、薬不足も深刻化しています。
福井市の福井調剤薬局では「昔からある咳止めの薬が全く入ってこない状況。在庫はこれしかないので、2、3人の患者に出して、なくなってしまう状況」と頭を抱えます。
話を聞いたのは、県薬剤師会の森中裕信会長です。
インフルエンザの感染拡大も影響し、取材した薬局では、咳止めや抗生物質が品薄状態となっています。
ただ、薬不足はいまだけの問題ではないといいます。
「夏から3500種類の薬が供給不足となっていて、いまも変わっていない。今回のようにインフルエンザ、マイコプラズマ、新型コロナが流行ると、治す薬も不足する状況」と話します。
薬不足となっている理由は様々です。
理由の一つは、海外で薬の原料の生産が滞っていること。また、薬の価格が下がったため、医薬品メーカーが増産体制を取りづらくなったこと。
さらに、複数の医薬品メーカーが業務停止などの行政処分を受けたりして、薬の供給自体が少なくなっているためです。
森中会長は「咳止めなどはもちろん、血圧や糖尿病も薬不足となっている。薬不足が
いつまで続くかは私たちも分からない」と話します。
薬不足が幅広い種類にわたっていて、改善する見通しは立たないということです。
また森中会長は「いままでは県薬剤師会のネットワークで、Aという薬局に薬がなければBの薬局で薬を供給する、というカバーができていた。しかし、いまはそれすらもできない状況まできている」としています。
薬不足が深刻となっている中で、拡大するインフルエンザの感染状況。クリスマス、年末年始と人が集まる機会も増える時期、より一層感染対策への意識が必要です。
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