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夢の農家に向け「ふるさと協力隊」を卒業 東京からやってきた20代の男性が新しいステージへ “地域が若返った”と地元は感謝「75万人の未来」【福井】

2025.03.20 18:45

人口減少について考える報道キャンペーン「75万人の未来」、今回紹介するのは坂井市丸岡町の竹田地区。ここで、2024年4月に協力隊として農家を志し東京からやってきた若者の取材を続けています。まもなく協力隊として1年間の任期を終える男性の住民との関わりや、男性が地域に残したものは何か、人口減少のヒントを探ります。

雪がたっぷりと積もった2月。竹田地区の冬仕事の一つがシイタケの駒打ち作業です。協力隊のサポートをする竹内作左エ門さんがその方法を伝授していました。

竹内さん:「だいたい10センチ間隔で、菌を打ち込む。簡単に見えているけど、早くはできない。真っすぐ入れなあかん」

シイタケの収穫は約3年後です。

緑のふるさと協力隊として、2024年4月に東京からやってきた池田英樹さんは3月末で1年間の任期が終了します。

そこで、挨拶をかねてお世話になった近所の人たちを訪ねました。

<池田さんと竹内さんと近所の人>
池田さん:「おはようございます。僕は3月で終わり。協力隊じゃなくなる」
竹内さん:「池田君は、竹田に残るって」
近所の人:「本当に残るの?大歓迎」
近所の人:「新しい道を切り開いて竹田にいることをみんなが分かってくれて、(地域の人がこれからも人を)育てるようにしていられたらいい」
竹内さん:「地域の人が応援してくれるのが大事」
近所の人:「前来た時と比べていい男になった」
竹内さん:「若者がこれからも竹田に残ってくれることが一番」
近所の人:「英樹さん、頑張って。竹田が変わる」
池田さん:「またよろしくお願いします」

3月2日、地域住民などを対象に活動報告会が行われました。

池田さん:
「山菜取りも竹内さんとさせてもらって、竹田は山に行くと食べられるものがあると知ることができた。4月からは竹田に残り、今度は山口地区の住人になる」

池田さんの夢は農家になること。農業の実践的な知識を深めようと、4月からは県の園芸カレッジでの研修が決まっています。

池田さん:
「僕の中では、園芸カレッジに2年間行き、農業法人や個人農家へ就職し、そのあと独立。一年を通して作物を収穫できれば(と思っている)。竹田は雪が積もるので、その時期どうするかはこれから考えていく」

池田さんは夢に向かい、竹田地区で農家になる日を目指します。

地元の人:
「楽しかった。道で会っても挨拶するし、竹田がいいのかなと思って」
「畑の手伝いや草刈り、田んぼの手伝いなどいろいろしてくれて感謝している。竹田が若返った感じがしてうれしい」

竹田コミュニティセンター・辻端邦彦センター長:
「もともと竹田にいたような感じがする。農業を目指していると聞いている。畑作業をする人の高齢化が進み、畑にいるおばちゃんの姿が見かけなくなった。田んぼや畑が空いているので活用してほしい」

池田さんを一番近くで見守ってきた竹内さん。任期を終えて住民の一人となる4月からは、これまで以上に地域の人との関わりを心がける必要があるといいます。

竹内さん:
「住む以上は、覚悟をもってやらなきゃいけない。人と人の交わりが特に田舎は大切にしないと…これからもする必要がある。自分一人では絶対に生活できない。だけど、地域の人も若者を応援して力になってあげる気持ちがないといけない」

田舎にしかないものを求めてやってくる若者の挑戦に、地域住民が寄り添い、応援していく。竹田地区はしなやかに変化を遂げようとしています。

丸岡町竹田地区では10年ほど前から学生のアートキャンプや協力隊などの受け入れを行っていて、田舎でしかできないこと、田舎にしかないものを求めて、全国から毎年若者が訪れています。

今回、池田さんも竹田に住む選択をしました。若者が竹田に住み続けること、それが
人口減少に歯止めをかけます。人口減少のヒントは若者の提案を、地域住民が受け入れ変化していくことかもしれません。

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