子供のワクワクを“学び”に…視覚教材の原点「掛図」からみる教育の変遷 動画もカラー写真もない時代、子供たちの好奇心を刺激|ニュース|福井テレビ

ニュース

  • ホーム
  • ニュース
  • 子供のワクワクを“学び”に…視覚教材の原点「掛図」からみる教育の変遷 動画もカラー写真もない時代、子供たちの好奇心を刺激

ニュース

県内のニュース

子供のワクワクを“学び”に…視覚教材の原点「掛図」からみる教育の変遷 動画もカラー写真もない時代、子供たちの好奇心を刺激

2026.07.22 19:35

近代的な学校制度が始まった明治~平成にかけて使われた「掛図(かけず)」と呼ばれる視覚教材を集めた展示会が、坂井市にある県教育博物館で開かれています。

 

ゾウやキリンなど、世界の動物が色彩豊かに、そして精巧に描かれた教材。教室に掲げて、子供たちに一斉に指導するために使われた「掛図」です。
 
約150年前の明治時代、教科書は高価で持てない子供が多い上、白黒の印刷がほとんどでした。
 
県教育博物館の柏谷秀一さんは「カラーで丁寧に描かれた掛図は子供の学びを支えた。教科書が高価だったこともあり、掛図が唯一の視覚的な教材だった」と話します。
   
展示会の会場には、50点余りの資料が並びます。そのうち明治40年に作られた掛図は、世界の動物が生息する環境ごとに分けて描かれています。坂井市の三国南小学校に残っていたもので、現時点で国内で1点しか確認されていない貴重な資料です。
  
「動画もカラー写真もない時代、子供たちは大変な驚きをもって見たのではないか」(柏谷さん)

 

現代の学校では、子供たちは1人1台タブレットを持ち、動画も使って学ぶことができます。
  
少しさかのぼると、戦後にはプロジェクター(OHP)で文字や写真、図などを投影する形で、みんなで教室の前の方に注目しました。
  
「掛図」は、その“原点”ともいえる視覚教材なのです。

 

続いて柏谷さんが見せてくれたのは、鯖江女子師範学校=いまの福井大教育学部の先生のオリジナルの掛図です。
   
掛図は大手印刷会社が手掛けることが多かった中で、珍しい手作りの作品です。生まれてから世界に貢献できる人材に成長するまでの過程を「すごろく」で表現しています。
  
「いつの時代も“子供たちが興味を持って学んでほしい”との作り手の願いがこもっている。子供たちが、1つの掛図にワクワクしながら目を凝らして見ていた姿を想像して見てほしい」(柏谷さん)
    
掛図は内容が古くなると更新できない、保管が大変などの理由で多くは残っていないということです。今回の展示に向けても修復作業などが必要でした。
 
教育現場の変遷を垣間見ることもできる掛図の歴史を紹介する企画展は、10月25日まで県教育博物館で開かれています。

 

  • Twitter
  • LINE
【公式】福井テレビニュース
  • 広告