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敦賀おぼろ昆布の職人技を間近で 加工会社が体験型店舗をオープン
北陸新幹線の県内開業まであと4日。新幹線開業を見据え、新たな取り組みにチャレンジする敦賀市の店を取材しました。敦賀の名産「おぼろ昆布」を多くの観光客らに知ってもらおうと、おぼろ昆布の加工会社が、体験もできる新たな販売店舗をオープンしました。
敦賀駅から歩いて約8分の本町1丁目商店街にある「敦賀昆布 おぼろや」は、北陸新幹線の県内開業を見据え、これまでの卸売りだけでなく、観光客の土産売り場を兼ねた店舗を、2023年1月にオープンしました。店内には昆布職人が常駐していて、敦賀の名産「おぼろ昆布」職人の手すきの技をいつでも間近に見ることができます。
敦賀昆布 森田貴之社長:
「全国的にはおぼろ昆布と聞いてもピンとこない人や、おぼろ昆布ととろろ昆布の違いが分からない人が、おぼろ昆布を実際に削っているのを見て、全身を使って体験してもらえれば」
日本海を北前船が行き来した時代、敦賀は京都や大阪の玄関口として栄えました。北海道から運ばれた昆布が、敦賀で加工される過程で、昆布を薄く削って加工する「おぼろ昆布」が誕生しました。
酢につけて柔らかくした昆布を、職人の手で一枚一枚漉いていきます。森田社長は「江戸時代の頃から同じやり方で今も続いている。手加工が一番の魅力」と語ります。
魅力を直に感じてほしいと、おぼろ昆布の手すき体験も始めました。観光客が職人になりきれるように、作務衣を着て作業するコースなどが用意されていて、気軽に職人気分を味わえます。
敦賀昆布 森田貴之社長:
「気持ちよく削れると、おぼろ昆布すごい!と言ってもらえる。目で見て香りを感じながら食べて、体験を通していろんな良さを感じてもらいたい」
また、敦賀の名産「おぼろ昆布」の魅力を多くの人に知ってほしいと、新商品の開発も手がけました。「おぼろ昆布の佃煮」です。他にも、羅臼産の天然昆布など原料にこだわって作ったおぼろ昆布など、店内には約50種類の商品が並んでいます。
敦賀の昆布職人は、最盛期には600人以上いましたが、現在は100人未満に。その職人も高齢化が進んで70代が多くなり、後継者不足が深刻な問題になってきているといいます。
敦賀昆布 森田貴之社長:
「おぼろ昆布は美味しいし、仕事としても人と触れ合えるような部分もあると、魅力的なものに見えてきてくれたら良い」
4日後に迫る北陸新幹線の県内開業。敦賀駅は当面の間、終着駅となります。新幹線と特急の乗り換え客数は年間980万人、乗降客は330万人と試算されています。
敦賀昆布 森田貴之社長:
「最初はたくさんの方が敦賀の街にきてくれると思う。おぼろ昆布や敦賀の良さを感じてもらい、2回3回と来てもらえるように敦賀とおぼろ昆布のファンを増やしていきたい」
「昆布のまち」の伝統を全国へ。おぼろやでは、きょうも昆布をすく音が響きます。
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