福井のブランド牛「若狭牛」初めて海外へ 自然由来の餌にこだわりオーガニック志向の“海外需要”取り込みへ ブランド力高め国内需要の拡大も|ニュース|福井テレビ

ニュース

  • ホーム
  • ニュース
  • 福井のブランド牛「若狭牛」初めて海外へ 自然由来の餌にこだわりオーガニック志向の“海外需要”取り込みへ ブランド力高め国内需要の拡大も

ニュース

県内のニュース

福井のブランド牛「若狭牛」初めて海外へ 自然由来の餌にこだわりオーガニック志向の“海外需要”取り込みへ ブランド力高め国内需要の拡大も

2025.01.30 18:45

福井県のブランド牛「若狭牛」は、きめ細かなサシの入った柔らかい肉質と甘みが特徴で、霜降りはもちろん赤身肉の美味しさも格別と言われています。その若狭牛が今回初めて海外に輸出され、台湾のホテルで開かれるフェアで提供されることになり、30日朝、坂井市内の農家から出荷されました。海外への輸出する狙いを取材ました。
         
坂井市坂井町の肥育農家「Nomuraファーム」では、約4000平米の敷地で100頭以上の若狭牛を育てています。ここで育てられた若狭牛1頭が、県内では初めて海外に輸出されることになりました。
  
30日は、生後27カ月のメス牛がトラックに載せられ、台湾への輸出を前に滋賀県の加工センターへ出荷されました。
  
若狭牛は県内で12カ月以上育てられた血統が明確な黒毛和種で、肉質等級など厳しい基準をクリアした、きめ細かなサシの入った柔らかい肉質と甘みが特徴です。
  
若狭牛として初の輸出に尽力した県食肉事業協同組合連合会の理事長・中野直幸さんは「日本の人口、福井の人口も減っていくわけで、そのままでは若狭牛が必要なくなってしまう可能性があると危機感を感じていたので、外でも認めてもらいたくさん食べてもらうことが大事だと思っている」と海外輸出を目指した理由を語ります。
    
若狭牛の輸出の狙いは、販路拡大です。県内の若狭牛の年間の出荷数は600頭前後と、近年は横ばいで推移していて、その多くが県内で消費され、県外での需要や知名度はほとんどないのが現状です。
 
中野さんは「(県外でも)フェアを仕掛ければ使ってはもらえるが、あえて『若狭牛』が欲しいとはなかなか言ってもらえない。国内では無名」と厳しい現状を訴えます。若狭牛を輸出し海外での需要を高めることで、国内での新たな市場開拓にもつなげたいと考えています。
   
海外で売り出すにあたり、先行する他の和牛との差別化を図るため、さらなる戦略も       も立てています。若狭牛輸出第1号に選んだ「Nomuraファーム」の牛は、エサは県産にこだわり、毎日、自然由来の乳酸菌を与えて体調管理をしているのが特長です。
  
中野さんは「海外でも基本的に食べ物はオーガニック志向になりつつある。他の和牛よりも自然由来の県産品を使っているので、そういうところからグローバルに認めてもらえるような若狭牛になるのが夢」と戦略を語ります。
  
30日に出荷された若狭牛は、3月に台湾のホテルで行われる福井県産食材を使用した
「美食福井フェア・食材提案会」で提供される予定です。 

県は、北陸新幹線県内開業でニーズが高まると予想し、若狭牛の出荷目標を年間800頭としていますが、現在はまだ600頭前後で目標には達していません。
     
海外輸出の今後の予定はまだ決まっていませんが、今回の輸出をきっかけに海外での需要を増やしてブランド力を高め、国内への販路拡大も図りたいとしています。

  • Twitter
  • LINE
ニューストップに戻る
【公式】福井テレビニュース
  • 広告