ニュース
県内のニュース
福井女子中学生殺人の再審 検察は新証拠は提出せず「有罪」主張の姿勢 弁護側は「矛盾した態度」と批判 3月に公判へ
38年前に起きた福井女子中学生殺人事件で、殺人の罪で服役した福井市の前川彰司さんの裁判のやり直しに向けて、裁判所と検察、弁護団による2回目の三者協議が16日、名古屋高裁金沢支部で開かれました。検察側は再審公判で有罪を主張する姿勢を明らかにしました。
2回目の三者協議には、名古屋高裁金沢支部の山田耕司裁判長と裁判官、検察官、前川さんの弁護団が参加しました。
弁護団によりますと、今回の協議で検察側は「新たな証拠はほぼ提出しないものの、有罪を主張する」との姿勢を示しました。
検察は、2024年10月の再審開始決定後、異議申し立てを行っておらず「無罪を言い渡すべき明らかな証拠がある」とした裁判所の決定を認めた形となっていました。
しかし、検察は「犯行当時、血の付いた前川さんを見た」とした複数の証言が信用できるとして、再審公判でも有罪の主張を貫く方針です。
これに対し、吉村弁護団長は「検察側の内部事情だと思うが、非常に矛盾した態度」と批判しました。
三者協議は2月20日にも開かれ、公判期日などの最終確認が行われます。吉村弁護団長は「今年度中に裁判の結審を得るのが弁護団の大きな方針。1日も早い無罪判決を」と訴えました。
三者協議を受けて前川さんは「憤りに近いものがある。なんでこの一目瞭然の事件がここまでズルズルと何十年もかかって…ちょっと残念。一方で、望むところだと強気な気持ちもある」と話しました。
再審公判は3月中旬に開かれる見通しで、即日結審します。判決の言い渡しは、早くても6月以降になるとみられています。
一緒に読まれている記事
-
ベビー・キッズ用品のネット通販会社に破産手続き開始決定 仕入れ値の高騰やネット広告費かさみ赤字決算に 負債は約1700万円 福井
-
個性豊かな県内在住アーティストの新作を一堂に 絵画・造形作品など100点以上 「GANZO GALLERY展」12月7日まで 福井
-
セクハラ問題で福井県の杉本達治知事が辞職願 「申し訳ない」県議会議長に提出 4日の本会議で可決されれば辞職へ
-
庭園が冬の装いに 福井市中央公園で雪つり アカマツやクロマツが冬支度 県内は3日、4日に降雪予想
-
餅の消費量が全国トップクラス 福井の餅グルメを食べ比べできるイベント ハピテラスで開催
-
「具体的な危険性あるとはいえない」美浜・高浜原発の運転差し止め認めず 高裁金沢支部が棄却 原告「不当極まりない判決」と反発
-
“日本一早い”門松が登場 「年賀状の素材にも」と福井市の大安禅寺が早めに設置「良い年迎えるため準備は早くから」
-
国名勝の養浩館庭園で市民らが落ち葉拾い 苔むす庭に広がる赤や黄色の葉 景観の保全へ毎年開催
-
三谷商事・中間決算 純利益が初の100億円超えで6期連続最高益 価格転嫁進む 福井
-
福井県内有数の“マンモス校”九頭竜中学校 来春の開学を前に生徒が通学シミュレーション 課題は“線路越え” アンダーパス新設を求める動きも
- 広告


