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“豪華絢爛”ひな壇にびっしりと1000体 大野市で春を呼ぶ「ひな飾り」 福井市の養浩館庭園では江戸中期の「立雛」も
2月3日は立春。暦の上では春です。3月3日のひな祭りを前に、大野市や福井市では豪華絢爛なひな飾りの展示が始まり、春を感じさせています。
大野市内の有志らで開く「春を彩る越前おおのひな祭り」は、家庭で飾られなくなり人形店に持ち込まれたひな人形を一挙に展示するもので、大野のまちに春を呼び込む恒例の催しとなっています。
今シーズンも2つの会場で約3000体を展示し、一つのひな壇だけで1000体以上が並びます。職人の技によって一つ一つの人形の表情が違い、衣装には細かな織りが施された豪華なものもあり、それぞれの個性を楽しむことができます。
また、明治時代と思われるひな人形も美しい状態で残されています。
訪れた人達は「すごい数で圧倒されます。色んな表情があって癒やされる。きれい」など話し、人形に見入っていました。
越前おおのひな祭りは、大野市の平成大野屋平蔵と道の駅「越前おおの荒島の郷」で
3月9日まで開かれています。
一方、福井市内にある国の名勝・養浩館庭園では、観光客をはじめ多くの人に春の訪れを感じてほしいと、越前おおのひな祭り実行委員会によって、初めて展示が企画されました。屋敷内には、江戸時代から昭和時代までのひな人形やひな道具など約30点が展示されています。
ひなまつりは、平安時代に貴族の子が人形遊びとして親しんでいたことに由来します。江戸時代には宮中行事に取り入れられ、庶民に広まり人形を飾ってお祝いする形が生まれました。
江戸時代前期から中期に作られた「立雛」は、ひな人形の始まりの形と言われていて、袖を広げた男雛と筒状の女雛が立った状態で作られているのが特徴です。
徳川家から伊達家に嫁いだ利根姫の嫁入り道具を模したひな道具には、箪笥や鏡台といった調度品に上品で華麗な蒔絵と家紋が描かれています。
このほか、羽二重織や越前和紙で作られた人形も並んでいます。養浩館庭園のひなかざりは3月4日まで展示されています。
<ひな飾り>
・一般的に立春から2月中旬ごろまでに飾るのが好ましいとされている
・一夜限りは縁起が悪いといわれ、前日になって慌ててひな人形を飾るのはタブーとされている
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