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金属加工会社のワインはいかが? 10年越しの思いが実現 全国に広げたい
北陸新幹線県内開業まで残り3カ月を切りました。新設される越前たけふ駅の近くでは、地元の金属加工会社が異業種に挑戦しています。地域活性化や観光誘客を目的に福井産としては珍しい酒の量販を目指します。
越前市に本社を構える「エイティーンスコーポレーション」。約150人の従業員が金属部品の加工や溶接、電子部品の組み立てなどを行っています。ものづくりに携わるこの会社が新たに作ったのが…。
エイティーンスコーポレーション 西野恒樹会長:
「新規事業としてワインを始めています。ブドウから栽培して醸造をやっている」
なんとワイン!案内してもらうと。
西野恒樹会長:
「これがワイン用のブドウの木です。工場の横にブドウ畑がある。いろんなワインのブドウの木を植えてここで育てば、白山の本農場に持っていく」
約200坪の畑ではシャルドネやピノノワールなど10種類のワイン用ブドウを栽培しています。
Q越前市でもワインは作れる?
西野恒樹会長:
「関係者からは一番ブドウができない地域と言われているが、木が気候に順応して頑張っている。育つのは確信している」
10年ほど前から趣味としてワインに興味を持ったそうです。
西野恒樹会長:
「勉強すればするほど興味がわいてきて自分で作ってみようと。ワイン用のブドウを育てるところから始めることになった」
4年前からは地域活性化を目的に、県が開くワイン造りの研修講座に西野さんを含む従業員5人が参加。並行して会社の新規事業として越前市白山地区の耕作放棄地でブドウの栽培を進めてきました。
西野恒樹会長:
「最初は木が病気になったり、なかなか自信が持てなかったが、ここ3年ぐらいでようやく確信を持てた」
去年は5000本のワインを試験販売して県内外の飲食店を中心に完売。生産規模を増やすため、今年1月には新設される越前たけふ駅の近くにある建設会社の倉庫を改修しワイナリーを開業しました。自然発酵、無添加、無濾過素材の良さを生かしたワインで差別化を図ります。
西野恒樹会長:
「越前で作ったメルロー、メルローらしくないメルロー。樽で熟成させたので内容が濃く、酸味もバランスも骨格が整っている」
今年は去年の3倍1万5000本の製造を見込んでいます。さらに北陸新幹線県内開業に向けて急ピッチで進めているのが、ワイナリーに併設したレストランの建設です。
西野恒樹会長:
「うちで作ったワインを料理と一緒に楽しんでもらう場所」
新幹線駅に近い立地を生かし、北陸新幹線で福井を訪れる人や外国人観光客に向けて、越前市産のワインを広めたいと考えています。
西野恒樹会長:
「ワインが福井でも作れるということと、越前の魅力が分かってもらえるようになればうれしい」
金属加工を営むリーダーが、10年越しの思いでこぎつけた新規事業がワインの製造販売。越前市のワインが全国に知られるきっかけともなりうる北陸新幹線県内開業まであと88日です。
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