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この冬は寒さ厳しく大雪か 「ラニーニャ現象」で“冬らしい”気候に 異常気象の可能性も 気象予報士が解説【福井発】
10月以降の気温について村田光広気象予報士の解説です。
〈村田気象予報士〉
気象庁が発表した3カ月予報による、10月から12月の見通しです。
10月:気温は高い。高温傾向が続く見込み。
11月:気温は平年並み。ようやく秋が一気に深まりそう。
12月:気温は平年並み。降水量がやや多い予想。
12月の降水量が多いということは、雪の降る日が多くなる見通しです。
冬の天候の見通しも発表されました。
12月から2月は、気温は平年並みですが、降雪量は平年並みか多い予想です。ラニーニャ現象が発生して冬型の気圧配置が強まり、雪の量が多くなる予想です。
ラニーニャ現象とは東太平洋赤道域の海面水温がいつもより低くなる現象です。
ここで海面水温が低くなると、インドネシア近海は海面水温が高くなります。海面水温が高くなると対流活動が活発になって積乱雲の発生も多くなります。こうなると、大陸で高気圧が勢力を強めます。上空には偏西風が吹いていますが、高気圧の勢力が強まると偏西風が大陸で北に大きく蛇行し、日本付近で南に蛇行します。
つまり寒気が日本に南下しやすいという仕組みです。これは異常気象をもたらす要因となっています。
近年、ラニーニャ現象が発生した冬があります。2021年1月、冬型の気圧配置が強まり、県内は大雪になりました。福井市では、積雪が1mを超え、大規模な交通障害も発生ました。ラニーニャ現象が発生すると、強い寒気が南下し局地的に大雪になることがあるのです。
日本近海の海面水温が非常に高いことも気になります。23日の日本近海の海面水温を平年と比べると、平年よりも4~5度高い状況です。季節風が海の上で水蒸気を取り込み、雪雲が発達しやすい状況も予想されます。
2024年の冬は、寒さが厳しくなるかもしれません。
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