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50歳以上は要注意「加齢黄斑変性」 視野がゆがむ、目がかすむ人は早めの受診を 1、2年で急激に進行も
視野の中央に異常が起こる目の病気「加齢黄斑変性」は、加齢に伴い発症するリスクが高まります。病気のサインや予防法について、福井県済生会病院の棚橋俊郎医師に話を聞きました。
◆50歳以上の約100人に1人が発症

加齢黄斑変性について棚橋医師は「片目ずつ発症する場合が多く、片目で見ると物が歪んで見えたり、線が曲がって見えたり、中心が暗く見えたり、一部が欠けて見えたりする」と説明。症状は視野全体よりも「視野の中心で起こる」といいます。

加齢に伴い発症する目の病気で、50歳以上の約100人に1人が発症するといわれ、高齢になるほどその割合は増加します。
「眼球の中には光を感じる網膜があるが、その中心にある黄斑と言う部位で細かい字を見ている。ところが黄斑に老廃物が溜まると炎症が起き、細胞が傷むことで見えにくくなる」のが特徴で、「場合によっては1年から2年で急激に進行してしまう人もいる」と棚橋医師。
◆チェックは片目で

原因は、加齢のほか喫煙や紫外線、糖質や脂質の多い食生活などが挙げられます。
症状はいずれも視野の中央が▼歪んで見える▼暗く見える▼欠けて見えるなどです。
ただし、両目で見ていると気づかないことがあるため、片目ずつチェックすることがポイントです。
「視野の中心が見えなくなる病気なので、見たいところが見えない、字が読めないことがかなりのストレスになり日常生活の質を下げてしまう」(棚橋医師)

治療で最も有効とされているのが、目に直接注射する薬物治療です。
初めは月に1回の注射を3回から5回続け、その後は病態に応じて間隔を調整していきます。
棚橋医師は「完治は難しい」としますが「治療が必要のないレベルになることはある。この病気は一生付き合っていかなくてはいけない病気」と話します。
◆50歳以上は定期的な受診を

だからこそ大切なのは、今ある視力を保つこと。
最も重要なのは禁煙。さらに、バランスの取れた食生活や紫外線対策を心がけましょう。
棚橋医師は早期発見が大事とし「視野が歪んでいておかしい、目がかすむといあった症状があれば、まず眼科を受診したほうがいい」と呼び掛けます。「50歳以上の人に多いので、年に1回眼科を受診した方が良い」
視力に異常がないか確認する際は、両目で見ていると気付かないことがあるため、片目ずつチェックすることがポイントです。
禁煙、バランスの取れた食生活、紫外線対策を心掛け、異変を感じた際はすみやかに眼科を受診しましょう。
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