新ブランド続々!福井のご当地カキの実力とは? | なんだー?ワンダー! | 福井テレビ

番組情報

なんだー?ワンダー!
土曜夕方6時29分

2026年8月8日(土)放送

新ブランド続々!福井のご当地カキの実力とは?

 いま、ふくいのカキが熱い!!!
今回は福井で続々と誕生するブランドカキの実力を徹底調査したジョイ!

 

 

●ふくい岩がきは、「海のチーズ」

 

「噛めば噛むほど、中からミルクが出てくる」 船の上でそう口にした漁師の角野さん。初夏から夏に旬を迎える岩がきは、その濃厚な味わいから「海のチーズ」とも呼ばれる。おととし登場した県のブランドカキ「ふくい岩がき」は、敦賀から高浜まで若狭湾沿岸で36の業者が養殖し、年間およそ1万株を出荷。角野さんが養殖する、ふくい岩がきは、「シングルシード式」という方法で育てられる。黒いカゴの中にカキを入れると、波や潮の刺激を受けながら転がり、殻が削れて丸くなっていく。殻に使われるはずの栄養が身に集中し、さらに「ストレスがかかると旨味が凝縮される」のだ。殻が薄く、中にはプリプリの実がぎっしり。船上で口にした調査員が、「めちゃくちゃうまい。柿のミルキーな感じが強くて」と思わず声をあげるほど。

 

●受精卵1000万個、見えない現場の苦労

 

カキが養殖される若狭湾は、嶺南地域のリアス式海岸は栄養豊富で、カキの餌となる植物プランクトンが多く育つ。県栽培漁業センターの担当者は「その環境が、カキの成長に適している」と教えてくれた。

 

県栽培漁業センターでは、顕微鏡で雌雄を判別し人工授精を行う。1つの水槽に入る受精卵はおよそ1000万個。しかし孵化後の幼生はとてもデリケートで、水の流れが弱すぎれば沈んで死に、強すぎれば餌が食べられなくなる。「海と同じ環境を水槽で再現するのが非常に難しい」と担当者は言う。生食用として販売するには食品衛生法の厳格な規定があり、紫外線殺菌装置を通した海水に1日以上浸けることで菌やウイルスを死滅させる。1粒のカキに至るまで、幾重もの手間がかかっていたのだ。

 

去年ブランド化されたもう一つの新ブランドが「若狭うららかき」だ。冬が旬のマガキを生で食べられるよう開発されたこのブランドカキは、産卵しないため夏でも栄養を蓄えたまま。1年中おいしく食べられる。「夏はふくい岩がき、秋はうらら、冬からは加熱用の若狭かき。1年中何かしら小浜で食べられるように」と、ご当地カキのブランド化プロジェクトは加速していた。

 

 

●「福井といえばカキ」にしたい——大学院生の夢

5年前に小浜市に開校した福井県立大学海洋資源学部先端増養殖学科。大阪出身の石田さんは、小学校の卒業文集に「魚の養殖をしたい」と書いたほどの養殖好きで、1期生としてこの大学を狙い撃ちで選んだ。大学院に通いながら若狭町で古民家を改装した一棟貸しの宿「若狭蔵の宿」を経営し、最大15人が泊まれる囲炉裏のある空間で、カキのフルコースを提供してくれた。炭火焼き、生カキ、カキめし、特大カキフライ、カキの味噌汁——。ふくい岩がきと、若狭うららかきを食べ比べる贅沢なコース。「今は福井といえばカニですが、いつか福井といえばカキだよねと言われるようにしたい」。石田さんの目標は明快だった。

 

福井のカキ養殖の始まりは、昭和5年のこと。東京・文部科学省の食堂でカキフライを食べた小浜市仏谷の住民が、その味に感動して広島から稚貝を取り寄せたのが、若狭のカキ養殖の起源と言われている。1杯のかきフライが100年の歴史を生み、新しいブランドや事業者が次々と生まれている。福井ブランドのカキは、まだまだ熱くなっていくジョイ!