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闇バイト応募しても「#9110で相談を」 福井県内でも“トクリュウ”事件相次ぐ 県警が犯罪組織壊滅へ取り締まり強化
「匿名・流動型犯罪グループ」いわゆる“トクリュウ”による犯罪が全国で相次いでいます。都市部では、強盗など凶悪な犯罪が目立つ中、福井県内でもトクリュウによる事件が相次ぎ、県警が警戒を強めています。
“トクリュウ”とは、「匿」名で名を明かさずにSNSや求人サイトを通じていわゆる「闇バイト」の人材を調達し、実行役を入れ替えながら詐欺や強盗などでカネを奪う「流」動型の犯罪集団のことを指します。
警察庁によりますと、2024年4月から10月にかけて、トクリュウによる事件で摘発されたのは、全国で4472人です。
都市部を中心に事件が発生していますが、福井県内も例外ではありません。
県警は11月、覚醒剤を購入した県民への捜査から、覚醒剤の密売グループを特定。トクリュウの指示役や実行役とみられる4人を逮捕しました。このグループは2022年9月から2024年9月末までに、全国500人以上の客から少なくとも7000万円の売り上げを得ていたことが分かっています。
県警組織犯罪対策課・山崎孝幸次席は(※さきは立さき)によりますと、県内では2024年11月末現在、特殊詐欺の認知件数は26件あり、被害総額は約1億7000万円に上るといいます。
このうち、警察官や検察官を名乗り現金を騙し取ろうとして逮捕されたマレーシア国籍の男らは、北陸新幹線で来県したとみられていて、新幹線開業による犯罪の増加も懸念されます。比較的治安が良いとされる地方も犯罪のターゲットになっています。
県警では、犯罪の実行役となる「闇バイト」に応募しないよう注意喚起をするなどして警戒を強めています。山崎次席は「犯罪グループの中心人物の取り締まりを強化するなど、犯罪組織の壊滅に向けた捜査を推進している」とします。
犯行後、逮捕された容疑者は「名前などの個人情報が知られているので…」などと話しますが、万が一、闇バイトに応募して身分を知られてしまっても、引き返すには遅くないとしています。
警察は犯罪に手を染める前に、警察相談専用電話#9110を利用して相談するよう呼び掛けています。
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